だいじょうぶマン

今日は、ふみの歌の発表会の日なんだ。


真面目に練習もせずのふみを怒ってやった。
一生懸命頑張ってる先生に失礼じゃありませんか、先生の苦労を考えて、なんでふみは、ただの何分間もなかなかじーっとしてられないのか…と。


同じ保育園のお母さんに、「いつも穏やかでいいですね、私なんかいつもがみがみしてるから、羨ましいわ」と言われ、
また違う組の顔見知りのお母さんに、「怒るところを想像つかない」と言われてた。

誤解誤解、怒ってる怒ってる。
怒ってる自分が嫌になるほど、よく怒ったりしてるよ。



ふみ、なんにも練習しないくせに、今日の舞台に憧れて、ワクワクしてる。
もっと心配や不安になってよ、何の根拠もなく、よく自信満々にいられるね。


昼近くふみと出かけた。
「ふみ、靴、ちゃんとやった?ビリビリテープのところ、ちゃんととめた?」
「うん。心配しなくていい、だいじょうぶよ」


ふみは、ジャンプだったり、スキップだったりの調子で出発。
何も根拠ないのにね、どうしてこんなに楽観的になれるのかな。


お昼は、お店で中華の焼きそばを食べたいというふみの要望で、近所の中華料理店に入った。

あんかけ五目焼きそばを、ふみは、たっぷりとお酢をかけておいしそうに食べる。


麺の中の野菜をお箸でつまんで出してやりながら、
「ふみは野菜食べないでどうするんだろうね」と言ったら、
「だ〜いじょうぶだよ、ぼくこれでも大きくなってるんだから」とふみが。


またその“だいじょうぶ”、我が家のだいじょうぶマンだね、ふみは。


電車に乗って、地下鉄に乗って、都電に乗って、徒歩して、やっと会場に辿り着いた。


「わ〜たくさん人だね。あっ、そうだ、ママ、今日ぼくは何をすればいい?」

えぃぃ―――、いまさら?!
おそっ!



廊下で大勢の人と並んで、立っていると疲れが感じてきた時、やっと会場に入って座れた。
結構大きいホールだわ。

ふみに何回か話かけたら、
「今は喋りたくない」との返事だった。
ふみ、ようやく少し緊張して来たね。

いろんな楽器や歌のあと、ふみたち幼児の合唱の番になった。

ふみが先頭に立って入場してきた!


一列に立ってから、舞台に明るい照明が当たる時、ふみだけ大声で、
「わ〜まぶしい」と。
はらはらするわ。

まあまあ無事に務めました。やれやれ。

「ふみ、緊張した?」
「緊張はしないよ、楽しかった」
疲れたのは、わたしだけみたいね。


また都電に乗って帰る途中、ふみはガムを飲み込んだ!
もう〜


今日、東京のサクラが開花の発表があった。
まだ寒いけど、サクラは、例年より6日早く咲いたって。