雨模様




せめて8時まで寝たいなと思ったけど、今朝、ふみは6時に起きて、「ママ、ここのテレビはゴーカイジャー、やる?」

ここだけじゃなくて、もう全国のテレビは、普通の番組に戻ってるよ。


夕べ、パパに頼んで、パソコンで、ここのゴミの日と、分別規定を調べてもらって、メールしてもらった。

月曜日が燃えない・火曜日が燃えるゴミの日とのことで、


賞味期限過ぎたお酒など、大きい瓶がたくさん台所にあって、中身を捨て、瓶を洗い、明日早朝に出す準備。


それからお庭の手入れ。
ぼうぼうとする雑草に向かって、ふみと、昨日買ってきた軍手を嵌め、やはり昨日買ってきた鎌で、除草を始める。
あっという間に、雑草とボロボロのプラスチック製の植木鉢で、大きなごみ袋が3つになりました。

ふみ、大声で自分の行動を中継しているふみは、急に蝉の抜け殻をミッケ。


それからのふみのお仕事は、蝉の抜け殻探し。


梅の花の香が漂って来て、あたりはピンク色の花びら絨毯に。

入口の雪柳も、しなやかな動きを見せます。

思わず深呼吸。


八戒の兵器だ!ほー、ほー」と振り回しているのは、落ち葉集め用の熊手だ「はー、ほー、ママ、ぼく、実は八戒好きかも?」

知らないよ。


隣の奥さんが出かけるようです。


「こんにちは。何日間か、ここに滞在します、よろしくお願いします。ふみ、ご挨拶は?」
「さっきしたよ」とふみは大きい声で、遊び続ける。

奥さんも優しくご挨拶をして下さる。



勝手に、心のどこかに、避難にやってきた身分、というのがあるわたし。
おまけに、まわりは、わたしの喋れない関西弁。完全に圧倒されてるわたしに対し、ふみは堂々としてる。


道で歩いても、大きい声で東京弁で喋る。
「ふみ、大きい声出さないで」
「なんで?」

なんでって…、目立つから。


長閑なこの街は、平和で穏やかです。
道端の桜もつぼみが見え、来週にでも咲きそう。



夕べテレビを見てて、東京また強い揺れがあったようです。


今朝、知人から以下のメールが届いた。
「東京は、一斉に節電モードで、電車の中も、電気は消してあります。
昨日、帰りにスーパーマーケットに行ったら、ホントに何も有りません。牛乳、パン、卵、ラーメンとかそういった物では無く、それ以外の全ての商品が無くなっているのです。
皆買い占めてしまったのか、それとも、商品が物流していなくて、ドンドン無くなってしまったのか…
とにかく何も無いから、何も買わず帰りました」と。


西宮のお店は、普通になんでもあります。
ただし、ティッシュ、トイレットペーパー、おむつ、カセットコンロ、懐中電灯などの何種類かの商品は、お一人一個か二個と制限があるだけです。


お米もパンも水も、自由に買えます。
特にふみの大好きな牛乳が、自由に飲めるのは、ありがたいことです。


午後、またふみとお買い物へ。
各種の洗剤、ゴミ袋、ティッシュ、などなど。


小雨の中、ふみとキャリーを引っ張って歩く。


小豆色の阪急電車、すぐ近くで走ります。

阪急電車ってこうだっけ、もう忘れたね」

小さい頃、電車が大好きだったふみは、全国の電車、新幹線、色と模様、はっきりと識別できたのに。


年齢とともに、電車オタクとだんだん離れてしまったね。


踏切を渡るたびに、ふみは緊張する。
そうね、東京はもう、踏切が見なくなってますからね。



今日は、ふみの宿題も再開。出る前に塾の先生から、たくさんもらいました。


地震前後も宿題を続けてたふみは、昨日だけ、わたしが疲れきって、できなかったのです。


夕飯は、ふみの好きなシャケおにぎりを握って、まる子ちゃんをみながら、ふみはパクパクと食べてた。


仏さまのお花も買いました。
ふみにお花を持たせて、「雨でよかったね、お花、助かるね」と、ふみは本当に嬉しそうに手を伸ばして、お花を雨の中に出してます。

ここの仏さま、とても立派です。