西洋アジサイ
夜中も今朝も、ふみの熱は下がらなかったです。
38.5は超えてないですから、氷枕と熱さまシートだけにしました。
朝ごはんは、ふみはスープを少し飲んだだけで、パンなど、一口も食べませんでした。
午前、ふみを自転車の後ろに乗せて、わたしは自転車を押して、小児科へ。
ふみ、初めてインフルエンザにかかりました。
幸いタミフルは品切れではなくて、助かりました。
さっそく薬局で一回分を飲ませました。
予防接種はしてあるから、あまり高熱は出さなくて済むかもと思ってたら、昼過ぎになって、一枚のお布団をかけても、寒いと言って震えだすふみ。
二枚かけても、震えはなかなかおさまらないのです。
やっと眠りました。
インフルエンザは、やっぱり普通の風邪と違うんだなと感じました。
ふみを起こして、コンビニから買ってきたスポーツドリンクをこまめに飲ませました。
「ママ、僕、餃子食べたい」
「今?」
ふみ少し考えてから、やっぱり頭を横に振った。
「だいじょうぶ?」
「…、うん、だいじょうぶ」ふみは眠った。
ふみはママが作った餃子が本当に大好きですね。
昨日の午後、餃子を包む最中に、久々に携帯電話の緊急地震警報が鳴って、
ふみは椅子から降りて、「地震だ、餃子を押さえとこう」と餃子の並べてるザルを押さえました。
笑ってしまいました。
結局たいした揺れはなかったのですけど。
自転車を押しての帰り道で、漫画家のKさんとその長女長男に会いました。
Kさんは地震のあと、子供たちを連れて、故郷の長崎県へ帰りました。
小学校が始まるので、戻って来たばかりです。
今もネットで向こうのアパートを調べてると言うKさん、状況に変わりがあれば、いつでも長崎に行けるように準備してます、と。
「何かあったら、連絡を取りましょうね」との言葉を交わして、Kさん親子三人と別れました。
もう、“何かあったら”との状況は、起こらないでほしい。
穏やかな普通の暮らしを保てるように願うばかり。
Kさんの長男はふみより一学年上で、長女はもう小学校高学年の、きれいな少女になっています。
「あたし、予防接種してても、4回はインフルエンザにかかったよ」とKさんの長女が。
花屋さんから、このハイドランジアという西洋アジサイを買ってきました。
お水が大好きで、たっぷりあげて下さい、とお店の方が。
ふみが眠ってから、わたしは、部屋の隅で鮮やかに咲くこのアジサイを、正座してしばらく眺めます。
今ほど、こんなにお花が恋しい時期は、なかったかもしれません。
美しく、穏やかに、そして静かなお花と対面していると、
急に違う世界に連れて行かれた気分で、わたしは、深く深く、ため息をつく。
Mさんからまた貝殻を頂きました。
前回のより一回り大きいのです。
ガラスの鉢に敷いて、メダカでも飼ってみようかな。