今日も強風
雨降るか降らないかの空。毎日のように風が強くて。
昨日は、日傘も折れて。
よくも毎日も飽きずに吹くね。
ふみは朝食のお皿やコップを洗う。
ちなみにこの防水エプロンは、地震後、姉が送って来た使い捨てレインコートなどのシリーズの中の一種類。
「ママ、ちょっと来てぇ〜」
「どうしたの?」
「割れたー、コップ」
幸いケガもなく、よかった。
お買い物とお散歩に出かける。
「早く小学生になりたいな」
ふみはグランドでサッカーをする小学生たちを羨ましそうに見つめて、思わずの一言。
東宮御所の周りに、もうすっかり緑いっぱいね。
風と“戦う”ふみ。ドンキホーテか。
「ママママ、競走しよう」
またぁ〜?
この頃、ほんとうにふみに追い付けないの。情けないことに。わたしは全力ダッシューなんだけどね。
でも毎回ながら、「ママはスニーカーじゃないから」「バッグを持ってるから」など、言い訳をする。悔しいもん。だからかしら、走りながら、笑って時々わたしを振り向くふみを見て、思わず「うそ〜」との連続。
「これ、何の木?」
「ギンナンよ」
「ゲっ、臭いよね、ギンナン」
「と、ち、の、き、ママ、これはとちの木と書いてるよ」
かなりの長い上り坂、ふみがどんどん前へ行く、うしろで、はあはあと付いて、あ〜、しんどい。
ふみとオバケの話しになって、ふみ、案外怖がり。
「あー、この子の指をガリガリとかじりたいな、あそうだ、マヨネーズ付けよう、いいえいいえ、あたしはワサビ、わたしはゆずこしょー、…」いろんな声を換えて喋ってたら、
怖がっていたふみが、「違う違う、醤油で」と。
うちの近くて、イタリア人兄弟のA君J君と会った。
同じ柔道教室で、塾も一緒。
お兄ちゃんのA君は会うといつもキチンとご挨拶してくる。
甘い顔してるJ君は、柔道でいつもA君と喧嘩してる、男兄弟の喧嘩は、蹴り合ったりして、激しいこと激しいこと。先生が仲裁に入ったこともしばしば。
そういうの見て、ふみに男兄弟がいるの想像すると、もうめまいしてくる。
「こんにちは」
「こんにちは」と言ったのは、A君だけ、J君は黙ってた。
二人とも自転車で。
「J君、どうしたの?またお兄ちゃんと喧嘩?」
「こいつ、いじわるだもん」J君はお兄ちゃんのA君を指さす。
「こいつの頭がバカだから」A君は言う。
「Aの頭にはね、全部ね、うんちとね…」J君は怒りがさらに増したようで、声も高くなる。
「ほらね、バカでしょう」A君は余裕の顔を見せる。
怒ったJ君は、何を思ったのか、片手で自転車を持ちあげ、道の向こう側へ移動。かなり無理があって、首に血管は見る見る膨らんでくる。
片手で自転車、J君には、脅しの意味を示してるとの感じでかしら。
「へぇ〜、おまえ、片手しか使えないんだ」とA君が。
「!…」J君は泣きそうな顔になった。
ありゃりゃ、これはこれは、「仲良くしてね」と適当なことを言って、ササッと、その場をあとにした。
明日、ふみは保育園。明後日からまたお休み。
連休中、風やめばいいな。