3枚ずつ


私が持っている中華料理の本です。


だいぶ前に帰省した時に、実家から持ってきたものなんです。

捲ってみると、1978年出版印刷と書いていて、その値段は、なんと、0.33元。

今の中国、0.33元で買えるものは、あるのでしょうか。

普通の本一冊は、何十元はすると思います。


レシピに、例えばもち米を使う料理なら、
手順の第一番目に、「まずもち米をよく洗い、中の石やごみを丁寧に探し出して…」

(o^∀^o)




本の後ろに、母の名前が万年筆で書かれています。
筆跡を見れば、父の字だとすぐわかります。


お料理を作るのは母ですが、お料理のレシピの本は、ほとんど父が買ったものです。


美食家の父は、もう高級シェフになってるんじゃないかというぐらい理論上、精通してますが、事実上、あまりの不器用さに、玉子を割ることすら、なかなかうまくできない人です。


なので、父はやたらとお料理の本を購入し、料理上手な母に、料理理論指導をするのです。

母は、父みたいな大袈裟なことをするのではなく、新聞や雑誌で発見した興味のあるレシピを切り取って参考にするのです。


このお料理の本の中にも、母が切り取ったと思われる新聞のレシピ記事や、
原稿用紙に手書きで写したレシピが挟んであります。
「抜糸苹果」というレシピがありました。


母の、やっぱり万年筆の、だけど父の字と違って、とてもお行儀よく真面目な字を眺めていると、

レシピ通りにできた「抜糸苹果」の母の嬉しそうな顔が目に浮かぶ。

熱い鍋で溶かした砂糖に、揚げた角切りのりんごを入れ、かき混ぜ、タイミングよく鍋からあげると、

薄い飴の衣に、中は少し酸味のあるホクホクのりんごが、
それに何より、薄い飴の衣が、長く長く飴の糸が引いていて、これにこだわるの「抜糸」なんです。


有名なデザートで、この「抜糸」は一番難しいところらしい。


この「抜糸苹果」から、その後、ジャガイモやチーズ、アイスクリームまで、アレンジされてました。



今は、お料理の本、買う人少ないでしょう。ネットで簡単に作りたいもののレシピを無駄なく入手できるのだから。


この、紙がすでに黄ばんで来ているお料理の本、
今もわが家の本棚に並べてます。


たまに、参考したりもします。





今日はお仕事を休んで、午前早いうちに、ふみを連れて小児科に行って、
溶連菌の検査もして、菌は検出されず、やっぱり普通の風邪だと。

シロップと錠剤をもらって、コンビニによってお買い物して、や〜、暑いこと暑いこと。
強い日射しと強い熱風で、歩くだけで体力が奪われる。
梅雨、まだ明けてないというのに、こんな梅雨、記憶にないわ。



ふみは一日、熱が上がったり下がったり、それによって、おとなしくなったり、はしゃいだり。


長引くことのないように、できるだけどこも行かないようにして休んだほうがいいと先生に言われ、そうするつもり。


暑い中、掃除をしたばかりのエアコンが効くおうちにいるのが一番。



夕方、パパが帰ってきてから、わたしは出掛けて、
保育園に行って、七夕の短冊を飾り(ちょうど玄関にいた担任の先生がヤモリの一枚を見て「3Dだね」と)、それから塾に行って、ふみの宿題を提出し、
新しいのをもらった。


ふみは、こういう状態でも「宿題をやる」と言い出して、
「じゃ、一日、算数と国語を二枚ずつにしようか」
「三枚」

という訳で、毎日3枚ずつの金曜日までの分をもらって、今度は自分のお買い物を。


夜になっても、気温さがらない、今日も熱帯夜だ。