サーカス
夕べ、虫籠をベランダに移動した。夜行性の鈴虫たちは、お月さまの下がいいだろうと。
寝室の窓は東向きで、雨じゃなきゃ朝は早いうちに明るくなる。
今朝、ちょっと明るくなったらすぐ目覚めた。虫籠を中に入れなくちゃ、直射日光が苦手な鈴虫だから。
「ママ、蓋開けていい?」とふみは虫カゴを指さす。
はあー?
ママの昨日の涙、あれはクシャミとしか認識してないのかな、この子は。
ふみに向かって怒ること、今までほとんどこうだもんね。怒ってる程度と内容、まったく認識もない。
やっぱり感情が高ぶったままで怒ることは、効果もなければ、意味もない。
ばかばかしいとしか。
返ってふみに落ち着いて話をかけるのは、聞いてくれたりするけど。
怒らない人になります。なりたいです。できるかな。
午前、ふみとロシア国立のサーカスを観に出かける。
ふみはサーカスが初めて。
正面のとってもいい席。
この写真撮ってから、スタッフが制止しに来て。会場の写真を撮ってもダメなんだ。
サーカス団員の身体能力はすごい、同じ人間に思えないほど。
空中ブランコ、ワイヤーも付けず、高空でブランコ、揺れるブランコから飛びだし、向こうのブランコを掴む、向こうのブランコの人が飛んで、こっちのブランコにぶら下ってる人の手を掴む…。
そのたび、わたしの全身の血が一瞬にしてひいてしまう。
下にネットが敷いてあるけど、やっぱり怖くて素直に楽しめないや。
馬術は格好よかったぁ〜
いろんな動物の演技披露を見て、一つわかったことがあって、クマは猫より、遥かに人間の言う従うし、芸達者。
ボールは回すわ、棒も回すわ、首でフラフープするわ、女性調教師に花束を渡すわ。
しかも何頭かのクマが出場する時、みんな立って後ろの足で歩いてる。
調教師と一緒にステップ、リズムはちゃんと合ってる。
最後はお辞儀、深々と、頭を床まで下げて、言われるまでずっとその姿勢。
熊って、こういう生き物だったっけ。
サーカス、半端じゃない賑やかさだからこそ、幕が降りると、儚い気持ちがより強い。
道具を引っ張って、サーカス団は、またどこの街に向かうでしょう。
今日、知人の方が送って来た写メール。
アナログ放送、今日で終了なんだね。
ふみたちは、アナログを見たことないね。