君子

ふみ今日、またあの同じ組の月齢が一番下の子とトラブルがあり、幸い前回みたいに、爪にやられて、顔に傷が残るようなことはなかったが。


前回、ふみの瞼や、目の下を、その子に引っ掻かれて、その後、わたしはふみに、その子と離れるようにと提案して。


仕方がないんじゃありませんか。相性が悪いみたいだもの、一緒にいるとすぐトラブルになるもの。


友愛や博愛をいう以前に、ケガが怖いですから、ケガしてもさせても、どっちも困りますから。


ふみは、ちゃんと聞いて、わかったと。「でもママ、お昼はどうしよう、お昼寝の時は、お布団が隣りなの」
「連絡帳に書くから、離れるようにと。そうすると先生もわかるから」



けれど、翌日、お迎えに行った主人が、さっそく二人に先生に呼び止められて、
「M君と離れろとは…」
まるで大事件発生って感じ?


結局、先生から、離れるようにと配慮されるどころか、親までお説教をいただくことに。


そして今日、離れず“仲良く”努める二人は、またトラブル発生。


断固ふみに、そのM君と離れるようにと、わたしは念入りに頭に叩き込むことにするわ。


君子危うきに近寄らず


教養があり徳がある者は、自分の行動を慎むものだから、危険なところには近づかないということ。

争いを好むような者には、決して親しくならない。

事故や事件の野次馬になってはならない。

危険が起きそうとする場所に近寄らない。


「君子危うきに近寄らず」これはどうしてもふみに守ってほしいの。
先生の教育と反するようだけど。



ちなみにこれは孔子の言葉ではないが、出典は『春秋公羊伝』らしい。