歩いても走っても

鈴虫、メスはみんな死んでしまって。


なんでだろう、メールで尋ねたら、
普通、最後まで残るのはメスで、土にたくさんの卵を産んだら、やっと死ぬことに。だから、ちょっと早いんじゃないか、と。


今年はたいへんな年だとわかって、急いで卵を産んだのか、
やっぱりあの腐葉土セシウムが含まれてるのか、
あれこれと考えて、夜、オスの鈴虫、懸命に鳴く。

メスが死んでると知ったのか、鳴き声は、いつもより、物悲しい。

りゅーりゅー、りゅーりゅー



朝の空。





午後の空。



久しぶりだな、こんなに青い空は。



朝の登園道で、「あ、日傘さしてるのママだけ、ああ、仲間外れだぁー」とふみが。

「仲間外れかー。ふみは、仲間外れされるの、こわい?」

「全然」

「どうして?」

「だって、譲らなきゃいけないことがないもん、一人だと。だからどっちでもいい!」

うん、同感同感。



「地球は大きな鳥籠」とふみは急に。

「なに?それ」

「パパが前言ってた」

あとでパパに確認したら、
覚えてないと。


「♪歩いても走っても、地球のスピードは同じですぅー」
最近、ふみがよく口にする歌。



哲学の秋だなぁ〜