夏の名残

「見てくださぁい」とヨガの先生が、開いたアルバムをわたしの前に差し出しました。
合宿の時の写真です。

ヨガの生徒たち、年に何回か合宿があります。
軽井沢のほうで。

そこで、質素な食事を頂き、滝の前で瞑想をし、自然の中でヨガをするのです。
一回も参加したことがないわたしに、先生はいつも写真を見せてくださいます。

みなさん穏やかな顔でヨガをする姿、亀、鳥、キノコ、森…、娑婆を忘れさせそうな一枚一枚です。


先生は、特別嬉しそうな顔で中の一枚を指さす。

これは、白い、頭骸骨、ではありませんか!

思わず小さい声で、「事件?!」

先生は少しも動揺なく「これは、サル、サルのです。はぁい、自然のです」と笑顔で語ります。

「さ、さるですか」
よかった〜、でもね…。
変わった先生です。


浮世のこと、ほとんど興味がないこの先生は、急に嬉しそう顔をすると、その次は、新聞のページに載っている、ジャンプする蛙の写真や、雪の中の鶴などの写真を見せる時です。


「先生、地震の日、大丈夫でしたか?」と、3月の地震の後、わたしは尋ねました。

「はぁい。私は、庭に出ました。」
「そうですか」
「はい。大きい木、揺れます」
「ええ」
「小さい木、揺れます」
「…」そりゃ、揺れるわな。

変わった先生です。


でも、70代後半のこのヨガの先生を会うたびに、浄化されそうな気分になります。


今日、ヨガの最中、揺れました。
7階の教室ですから、強いの来たらどうしましょうって思ったりして。

ヨガが終わって降りてきて、7時頃の地震、福島、5強だとわかりました。


やれやれ。
┐(-。ー;)┌


今日は一日穏やかで暖かかったです。

明日、もっと気温が高いんだそうで、やっと長袖一枚のシャツを着れるのかしら。