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ベランダの二度咲きのアジサイ、少し枯れ始めたが。
雨は上がったが、気温は高い、それに湿度が異様に高く、蒸し暑くて。
先週日曜の朝、ふみは戦うヒーロ番組を10分遅れたって、号泣し、
今日は、それに懲りたのか、まだ暗いうちに目覚めて、夜明けを待つ。
(∋_∈)
もちろん静かに待つことは、あり得ないですから、トイレに行ったり、うろちょろしたり、
(@_@)
もう…。
午前ふみと出掛ける。三十三観音の札所巡りへ。
今日は品川の青物横丁あたりへ。
電車乗って間もなく、ふみは右へ左へ頭を倒しながら、うとうと。
当たり前よ、まだ真っ暗の中に起きるんだもん。
品川から京浜急行に乗り替えして、新馬場で降りて、そのお寺へ。
この辺、さすが旧東海道の名残、町並みは、江戸の風情がたっぷりで、いろんな古いお店が列び、お寺は、その商店街の中。
お参りして、500円を渡してご朱印を頂戴しようと、
「はい、まず200円のお返しを申しておきましょう」とご住職が。
おつりを渡すことの、お返しを申しておく、との言い方、初めて聞くかもしれません。
ふみと出てきた時、リンが、コ〜ン、コ〜ン、コ〜ン、と鳴って。
ご住職のご挨拶状みたいで、振り向いて、ふみは喜んで、わたしはお辞儀をする。
もう昼すぎになって、お腹がすいた二人は、近くの小さいお店に入った。
ご近所の方ばかりのようで、楽しそうに談笑して、わたしたちを見た店長さんは、地元の人じゃないとすぐわかったみたいで、
カウンター席ではなく、
丁寧に、奥のテーブル席を案内してくれて。
ここ方たち、本当に地元を愛してるようだ。
「ごめん、かぶ、もう終り」
「あら、残念」
「明日、折り込み広告を入れておくから」
「頼むね」
品川カブかぁー、食べてみたかったな〜
「はい、どうぞ」
ふみに、ヤクルトをくれた、ストローまで付けて。
「ありがとうございます。ちょうどね、朝、飲まなかったの」とふみが。
それは本当。
電車に乗ってさらに一駅、もう一ヶ所をお参りして。
気になるけど、聞かなかった。
「わー、この色の瓦、私、確かに長崎で同じのを見たよ」
大きいカメラをぶら下げた女性が言う。
三十三観音の札所、あと1/3です。
ふみが6歳になるまで全部お参りしたいと思って。