最後の暖かさかな
暖かい。
コオロギもまた鳴いて、かわいそうに。いや、というか、よかったね。
アップした髪を、今日、「上手にきれいに結ってるね。自分でやったの?なんか難しそう。後ろすごいきれい」と言われて。
それでわたしは、まず両サイドから髪を上下と分けて、下の分を結ってから、上のは、逆毛を立たせて、またおろして、軽く整えてピンで留める。
そうしたらテッペンのほうは、盛ってるようになる。
と説明。
でも説明より、やっぱり手慣れですね。
昔から髪をうまく結うの憧れていて。
その時、相当長髪のわたし、サイドから上下分けることをしてなく、後ろで結うと、どうしてもワンパターンとなる。
すると母は決まって「またそんなにベチャンとなって、盛ってないと、みっともないわよ」と言う。
「盛る形、なんか俗っぽいもん」
「俗っぽい?それでも牛に舐められたようなのよりマシよ」
牛に舐められたよう。この母の決まりセリフは、聞き慣れた当時なにも思わないが、今思うと、とってもおかしい例えで、とってもうまい例えでもある。
思わず笑ってしまった。
明日、立冬だね。
さすが夕方の空、ちょっと違ってきた。かな。