冬雨

雨の中、山茶花が咲く。
お地蔵さまの前の、背丈のあまりない枝から、つぼみと花、雨に打たれて、まるで忽然のように、鮮やかな色で姿を現す。



気温は急激に下がる。

朝から冷たい雨。ショールを冬用のウール製のにした。
ショールは好き。


夕方、塾へふみを迎えに。
珍しく先生に呼び止められる。
「お母さんは英語のことを聞いてますか?」


「英語、ですか。ええ、興味あることは、知ってますが。教育テレビの英語番組をじーっと見てたり」


「そうですか。本人が今日、英語をやりたいと言い出して、私としては、すごくいいと思います。本人、今はとっても調子いいと言いますか、この調子でやりだしたら、うん、伸びると思います」

というわけで、来週から、国語、算数以外、英語の四回無料体験をすることに、もちろん宿題も。


そうか、調子がいいのか。
嬉しく思い、冷たい雨の中、坂を降りて、さらに一つ坂を登って、うちがすぐそこの時、
ふみ、ベストを教室に忘れたことを気づき…。

この寒さの中、疲れてるし、ほんとうがっかり。


せっかく嬉しくなった気持ち、一気に冷めてしまい、この冬の雨のよう。