消しゴム


やっぱり、風邪ひいてしまったふみです。


熱も咳もなく、鼻水だけだけど、普段よりは、だるそうにしてる。


「ママ、こんだんかいに出てね、お願い」

え〜、今度の金曜日の懇談会ね〜、欠席しようと思ってるのに。
もう卒園するから、懇談会は、別にいいんじゃないかなって。

「ふみ、別にふみとは関係ないのよ。お母さんたちだけ事務室で話したりするだけだからね」


「知ってる。でも出て。」

「どうして?」

「だって…、ぼく、せっかくいい子にしてるんだから」


あらー、そういえば、ふみは最近いろいろと努力してるわ。
脱いだ服を畳んだり、この前、塾にお迎えに行ったら、出て来たふみが「冷たくなかった?」と、風の中で立ってるわたしに一言。

泣けるぅ〜


懇談会ね〜、どうしましょうね〜


風邪引き中のふみ、宿題をやる。

国語は、一つ物語を読むこと。
読んだら、どこが面白かったのかを書くこと。

物語は10枚もあって、体調のこともあるため、ふみは、だらだらと進むのが遅い。


途中ご飯だったり、結局午後までかかって、やっと完成。


ふみは、昨日塾からもらった消しゴムをずっと大事そうに持って、


風邪だし、「ふみ、今日はソフトクリームを食べようか」
「え?いいの?やったー」


3時に、コンビニにソフトクリームを買いに。
パフェを見たふみは、ソフトクリームをやめて、パフェを食べることに。


わかる。風邪の時は、ご飯よりも、ゼリーやヨーグルト、アイスやパフェなどが食べたいもんね。


わたしはホットコーヒーを。


今日は今年初めての柔道の日。
11日が鏡開きだが、道場はこの日に合わせて鏡開きをして、みんなでお餅を食べることに。

ふみは楽しみにしてた。

でも、今日と明日ゆっくりしたら、風邪は治るんじゃないかって、わたしは思って。

ふみを説得する。
「えええ〜、だって、この前も、あのお兄ちゃんに、頑張ろうねって言われたのに」


この前、ふみと歩いていたら、ずいぶんと派手な格好している青年とすれ違う時、柔道道場の方だと気付き、向こうは携帯で喋ってるが、わたしたちを見ると、受話器に向かって「ちょっと待って」と言って、手を下して、立ち止まって、おじきして、ご挨拶をしてくれて。

ま、なんというお行儀のよさ。
その時、ふみに、また頑張ろうねって言ったんでしょうね。
あまり覚えてないけど。


でもやっぱり、今日の柔道、休もう、寒いし。


ふみは応じた。ちょっとだるそうにしてるから、本人もおっくうになったのでしょう。


夜は、最近パパが買ってきた落語の本を読んでもらって、笑って、眠った。


もう新年も半月が過ぎようとしてますね。