お店で
雨は昨夜から降り続けて、今朝、外に出たら、昨日と季節が丸ごと違うみたいに、真冬に戻ってしまって。
ふみとスイミングスクールに向かう。
「ママがね、午後の水泳を午前に振り替えして、雨にあった」ふみが会った知人にさっそく告げ口を。
あれ?ふみの傘、一本の骨が盛り上がってるわ。
そうだったそうだった。
傘の骨がどこかにひっかかってるのに、ふみがムリヤリに開こうと、「買ったばかりなのに、気を付けてよ」とわたしが言って。
すっかり忘れたわ。
ということは、昨日、がんばって傘を買ってきた甲斐があったね。
(o^∀^o)
「あの滑り台の菊は?もうないね」
通り道の一軒おうちの前に、暮れから菊の盆栽が飾ってあった。
黄色く小さな菊たちが本当に滑り台のような洒落た形で、庭先でお客さまを待っていた。
「あっ、あった!」
おうちの横に、枯れて、鉢ごと横に倒れたように置かれてる。
「なんていうひどいことするんだよ!僕この壁をぶっ壊して…」ふみはたいへん憤慨いたしておる。
やさしいのか、乱暴なのか。
スイミングスクールから出たら、雨はもう上がった。
お昼の時間だ。
ファミレスでごはんを食べた。
「眠い、抱っこ」ふみが言って、椅子に降りてこっちにきた。
タクシー乗って、帰って寝ようかと言ったら、
今、寝たいと。
疲れたでしょうね。ばた足、25メートルのコースでいきなり3往復して、
それからも、ずっと泳いでたから。
11級に進級してからハードになって。ふみも、よくがんばってるな。
しかし、ひさしぶりだわ、こうやって外出先でふみを腕枕で抱っこして寝かせるなんて。
小さい時は、いっぱいあったね。お店、デパート、電車の中。
ふみ、あっという間に熟睡した。
コートをかけてやって、腕の中のふみの赤いホッペを見て、時間が流れてゆく。
おかげで、わたしも休ませてもらって。どなたかドリンクバーからコーヒーを汲んでくれたら、なおいいが。
通行人は、みんな寒そうにしてた。