花吹雪





朝8時に大通りに出ると、ちょうど一年生のお友達4、5人もいた。
ふみは、わたしの手を離れて、お友達の列に。

顔見知りのお母さんは、そこでお仕事へ。わたしともう一人お母さんが子供たちの後ろについて歩く。


お見送りは、曲がり角のところまで。ふみたちは、すでに小さいうしろ姿しか見えなくなって。


この細い道を歩き切ったところは、もう小学校。途中に短い横断歩道はあるが、黄色い旗を持って立っている方がいる。


ふみ、小学生になったわ〜。まだ実感が湧いて来ないような。


お弁当は、学校まで持って行く子があまりいないから、やはり学童まで届けて欲しいとふみは言う。

今日は、パパがお休みなので、お昼頃、学童までお弁当を持って行った。
学童の先生は、
10時半に門を開く前に、すでに廊下にお弁当が置いてある、「私たちとしては、なんとも言えないですけどね」と。


ひゃー、お弁当を外に置くなんて、この時代にはちょっと考えられないんじゃないかな。何かを入れられたらどうしようって思うと、そんなことは、とてもじゃないけど、できませんね〜

ま、親はお仕事があるからに違いないでしょうけど、でも、ニュースで、理解できない事件がいっぱい起きてるのを見ると、この何日間は、毎日少しお休みをもらっても、お弁当を届けに行きたいと思うわ。後悔したくないもの。


さくらは、散り始めて。

明日は雨らしい。あっという間、花びらの絨毯になるでしょうね。開花を待つ時間は、あんなに長かったのに。



学校の物を用意する時、意外にレッスンバッグ要らないねって思って、昨日、知らせをよく読んだら、なんと、レッスンバッグ二つも要るんじゃありませんか。


もう作るのも間に合わないし。
巾着袋ぐらいならいいけど、レッスンバッグは裏地も付いたりするからね。
仕事終わって、その足でデパートへ。キャラクターのは一切買うつもりはない。
京王で、ほぼ無地のを発見して、買って。
小田急では、いいのがなくて、
伊勢丹で、このかわいいのが、

わんこ、ちゃんと小さいしっぽもついてる。


うちに帰ってきたら、ふみはもう宿題が終わって、シャワーも浴びていた。毎日、8時に寝かせることにしてる。そうしたら朝6時に気持ちよく起きられるから。


ふみの筆箱を点検して、使った形跡のある鉛筆を削り、
明日の服を用意して、小さいハンカチを畳んでズボンのポケットにいれて。


ふみはもう小学生だもんね、なんだか夢のような、と、ランドセルをぼーっと見つめるわたし。



早朝、知人のKさんからメールが入り、危篤状態のお母さんが、逝った、と。
郵便局から、御霊前を送った。
葬儀はいつなのか、知人は言ってない。それに、わたしが行くと、駅まで車でお迎えを来てもらわなきゃならないので、ドタバタの中、御迷惑をかけてしまうことに。


一週間前に、杖をついた姿で、わたしと話した時の光景が頭に浮かび。不思議な気持ち。
「命って、脆いもんですよ。人間は簡単に死ぬんだなって、一番感じる…」。いつか、鑑識のお仕事をなさってるMさんとお喋りした時、Mさんはそう話してた。

そういうことでしょうね。脆く、儚く。