半袖
今日は25度以上になるとの予報で、ふみを半袖にした。
朝はまだひんやりだけど、急に暑くなると言うから。
久しぶりの陽ざしに照らされてるシャクナゲ。
しかしあと十日あまりもう立夏と言うのに、なかなか安定した暖かさが。
昨日まではずっとぐずぐずのお天気で、「梅雨でもないのに」と言ったら、
「この時期にこんな天気なるのよ。菜種梅雨と言ってね、菜の花が種が実る時季に」と主人が。
菜種梅雨、ですかー。
大通りの横断を渡ったところで、一年生の友達を待つことに。
「ふみく〜ん」、Hくんが走ってきた「ママはうしろ、さきに走って行ってって」
「オレ今日、半袖だよ」
「え?オレも」Hくんはランドセルを置いて、パーカーを脱いで、中には確かに半袖のTシャツなんだ。
Tちゃんとお母さんも細い道から出てきて、「おはよう、あ、Hくん、なにしてるの?しかもランドセルが道端だし」
Hくんのお母さんがはぁはぁ言って走ってきた。
Hくんは慌ててランドセルを拾って背負う。
ぞろぞろと歩いてる小学生たちの中には、半袖の子ちらほらいる。
ふみ、いつの間にかもうずっと先に走ってる、わたしの「いってらっしゃい」も、もちろん聞こえてないわ。
Uくんのお母さんに、水曜日午後はわたしがPTA総会で、うちも柔道をお休みを、とメールをしたら、
「PTAの役員になったの?!」とUくんのお母さんからすぐ返事がきた。
わたしも即返事して、ふみの小學校のPTAは、あいうえお順で決めるので、と。
こんなもんですね。
PTAに、入らなかったら入らないで「×××さんが断ったのよ」
入ったら入ったで「積極的だったみたいよ」
難しいですこと。
だからふみの小學校のように、あいうえお順で決められたほうが、ある意味で助かるわ。
学童の方も父母会があって、木曜日締め切りで、役の希望を提出することに。
その役たちをみたら、みんななんだかややこしくて…。
年に三回しかない地域の連携活動と希望して、学童の連絡帳に挟んでランドセルに入れた。
保育園の時代にラクした分、今はたいへんだと感じるのよ、きっとそうよ。
夕飯の時、ふみが、「ぼく、コセくんともうなかよくなった」
「そう〜それはよかった」
「でもね、今日、別の6年生と…」
校庭で、ふみのボールを、6年生の男の子が取って、上に座って、ふみそれを取り戻そうと、その6年生に腕を掴まれ、背中までねじって。
「ぼく泣きそうになって、S君が“ふみくん泣かないで”って慰めてくれた」
S君は同じ保育園出身の、体が細い、優しい子。
「ふみ、言葉でさきに伝えてた?その6年生に。ないでしょう?いきなり行動、でしょう?言葉で解決しないと。人間はいくら力強くても、絶対限りがあるのよ。自分より強い人とか、相手が何人とか、だから暴力はなにもならないから、ね?ふみ」
「どういうのかわからなかったよ」
「すみません、ぼくのボールです、取っていいですか?」
「聞いてくれなかったら?」
「校長先生が言ったよ、6年生のお兄ちゃんはみんな1年生に優しいって、そう言ってみて、言葉を考えて、頭で解決しないと」
「うん」
「戦うというのは、レベル高いのは智慧の勝負よ、暴力じゃないんだから」
まー、そう何遍も言ってるけどね。ふみ、理解、というか、身に沁みてわかるかしら。
やはり男の子とどんどん喧嘩して、それで覚えて行くのかしら。
でも6年生って、もう10歳を超えてる子たちでしょう、智慧も体の大きさも全然違うのに、同級生ならまだ…。
でも同級生となら、親がたいへんだわ、顔見知りなのに、子供のトラブルなんて、いろいろと…。
ああ〜、疲れる。
夕方、久しぶりに神社の前を通って、こんなにも八重桜が満開で。