旧い映画
ある炭酸入りミネラルウォーターについてた景品が、ムーミンの登場人物です。
パパがたまたま気づいて買ってきたら、ふみは大喜び、「ほかのも買って」。
で、6種類を全部揃えた。ふみは大事そうに、寝る前に持ってる。
微熱あったり下がったり、喉の奥に微かな違和感があるから、まさか、また扁桃腺が腫れたのかしら。高熱で、最後呼吸も苦しくなって入院したこと、再びなってほしくないから、
午前、さっそく病院へ。
貧血で通ってるところは、大型連休に。
よく行ってる耳鼻科へ。
女医の先生が、喉の奥まで調べたら、少し赤くはなってるけど、それほどでもないと。
「でもこれからならどうしましょう、明日からどこもやっていないのに」
一応解熱剤と抗生剤を処方して、先生は「熱でも、そんなに具合が悪くなければ、解熱剤を飲まないで、強制的に熱を下げるから、いろんなことが返ってわからなくなります」
先生は、微熱が続くのは、膠原病も、考えられる病気として挙げられる。
「膠原病?それはたいへん」
「膠原病だって、いろんな症状よ、リューマチだったり、皮膚の疾患だったり、薬はずっと飲むけど、一概に怖い病気とは言えないから」
それでも…。
「あとは、疲れとか、ストレスとか、もう可能性ありますよ。結構いますよ、疲れると発熱してしまう人は」
「それかもしれないです。子供が小学校に入ってから、急にやることがたくさん増えてしまって、今まで保育園でラクした分、なんだか慣れなくて」
「わかるわかる。うちも保育園だったんですから。ラクよねぇー保育園。小学校も、深く考えずに、あやまるのは、タダだから、PTAとか、できないならあやまればいいから…」
という訳で、お薬をもらい、連休明けも、まだ熱が続いてるようだったら、もう内科に採血したほうがいい、とのことに。
予報では一日雨、けど午前まで、まだ降って来てはなく、そのまま歩いて新宿へ。
疲れたでしょうけど、歩くのは、まったく疲れない。
花屋の前にしばらく立って、小さい鉢のお花をいくつか買いたくなって、寄せ植えにしたら、それを眺めると、気持ちも安らぐのでしょう。
けど持って帰るのがたいへん、諦めることに。
用事が済んで、昼ごろうちに戻って、歩数計を見たら、1万は超えた。
眠ったほうがいいわ。せっかく自分一人の休みだから。
結局、ふみのお迎え時間まで、ネットで、「テヘラン43」という昔の映画を観た。
や〜懐かしい。
好きな映画だった。ずっと探していたが、日本では、この映画は上演されなかった。
ビデオは出ていて、けど、四ヶ国で共同制作した、3時間あまりのこの映画を、刑事として出て来たどうでもいい役のアラン・ドロンを中心として、短く編集し、まるでアラン・ドロンの主演のようなものにしたらしい。
日本人観客の趣味に合わせて。
もったいないわ、こんないい映画。
雨がじゃんじゃん降るこの午後、動かず、この映画を観て、43年のあの激動の時代、テヘランという激動の舞台での物語。
緊張の中で、切なさ、虚しさを味わう。
懐かしい〜。銃撃の直後、主人公のソ連スパイが、暗殺者のプロの殺し屋の通訳をやっている未亡人の美しい女性に向かって、一瞬笑みを見せる。
わ〜懐かしい、このシーン、どうしても忘れられなくて。
時代がまた70年代末に、男女主人公が老紳士と老婦人になって、パリーで再会、そして老紳士の目の前で、昔、恋をしたその老婦人が電話ボックスに入ると、そこに大型トラックがぶつかって来て、暗殺されて。
カフェの席に座ったまま、自分が長年会いたく思い、探し続けた女性が殺されたのを、ただただ無言で見つめ、そして、あの名曲「永久の愛」が流れて…。
くたびれてしまった。儚い気持ちでいっぱいで。