野菜


ミニトマト、花が二つ咲いて、ふみは大喜び、どうも溺愛対象は、カタバミから、このミニトマトへ移ってる。


ゴーヤの蔓もだいぶ伸びて、ネットか紐をつけてやらないとね〜、なかなか時間がなくて。

もうすこし堪忍しとおくれやす。


オクラ。

きれいな花が咲くそうで、楽しみ。



入梅もそう遠くないのでしょうか、むしむしして。ふみは、外に出たがらない。連日の運動会の練習で、疲れたでしょうね。

家にいても、鏡に向かって、何かのポーズを取ったりして。
「運動会?」
「うん」
「あ、わかった、忍者のなんとかでしょう」
「うん」


ふみ、忍者はやるわ、リレーは走るわ、仮装競走はやるわ、だいじょうぶ?疲れすぎやしない?


来週からやっと普通に戻れて、体育もこんなハードな練習ではなく、縄跳びなどだそうで。


「あ、ふみ、H君、またK君を叩いたりする?」

大きいメガネの、小柄なK君のこと。

K君のママは、今も毎朝、学校まで付いて、たまに教室まで付いて行く

歩くではなく、ほとんどステップのK君は、愛想よく、遠くから手を振って「おはよう〜」と、とってもかわいい。
が、K君のママの話しだと、K君は少し発達が遅い、と。


毎日、放課後、K君は、ふみたちと一緒に学童クラブまで歩いて、その辺でお家の、どなたかがお迎えに来る。
で、その放課後の道で、K君と手を繋いでるのは、ふみだそうだ。もうみんなは、手を繋いで歩くのは、あまりしない。


K君は、とても好奇心旺盛で、よく急に走りだして何かを見に行こうとする。


するとH君は、うしろからK君のランドセルなどを叩く。


それを聞いて、わたしはすぐふみに「絶対ダメよそういうのは!」
「僕やってないよ」
「とめないのは、ふみが悪い」
「とめたよ、H君が、だいじょうぶよ、K君は2組だしと言うんだもん」
「ふみ、もう一回あったら、ママはふみまで許せないから。H君は悪意がないでしょうけど、でも自分より小さい子や弱い子にそうするのは、卑怯よ!卑怯以外なにもないから。なんで大きい子に向かって叩いたりしないの?怖いからでしょう?なのに弱い子を叩くなんて、最低。H君はふみの仲良しの友達でしょう?とめて、意地悪することをとめてあげないと」



だから今日はふみにそれを確認しようと。


「う…ん、K君は、また急に走り出して、別の道に、ぼくは引っ張られて、H君はK君を叩いた、でもランドセルよ。」
「ふみは何も言わなかった?」
「ぼくは、H君に、“言葉で言って、言葉だけでいいから”って言った」
「で、H君は?」
「叩くのやめた。K君は、もう違うところに走らないからって、あやまってた」

「“言葉で言って”。うん、まったく正しいけど、H君は守ってくれるかな、もっと強く言えば?自分より小さい子を叩くのは、最低よって」

「H君だって、ぼくの友達だからさー、強く言えないんだよ」


…、「でもふみは立派よ。自分より弱い子を守るのは、立派、かっこいい」


なんか、このまま保てればいいけど、イヤなことにならなきゃいいけど。



学童で、私立の子もいて、「すごいよ、学校の宿題がね、長くて、多いの」とふみは、ちょっとショックみたい。


これが差でしょうね。ふみたちの学校の宿題を見れば、一目瞭然。


塾での全国の統一テスト、算数は、ふみは「学習進度が基準以上」だと認定された。

今ふみがやってるのは、2、3年生の内容かな。