肯定

午前、学校へ。ある心理カウンセラー・教育家、「アドラー心理学」を取り入れた子育て論で知られる専門家の講演を聞きに。


事前のアンケートでは、たくさんの思春期に迎える子どもへの心配の質問が寄せられたみたいなので、先生は、まずそれに対してお話をしました。


子どもが、お母さんのお腹から生まれて来るのは、肉離れ、思春期は、精神的の離れ段階なのだそうです。

なので思春期に入ってから対応するのではなく、思春期に入るまで、つまり小学校5年生まで、それの準備をきちんとしてれば、思春期はそんなに怖いことはない。

その準備というのは、親が大きい役割となります。

思春期の子どもは、一般的に自己肯定感が下がる時期です。
自分が自分を信じられなくなる、自分のことが嫌いになる。自信を失なう。
それで非行に繋がる場合が多いという。


「自己肯定感」は、小学校の間に育つ。

自分のことが好きか、自分は幸せ(まあまあ幸せ)と思ってるか、と聞いて見て下さい、自分のことがイヤだと思っていたら、思春期が、ちょっとたいへんかもしれない。

親として一番してはいけないことは、子供の人格を否定するような叱り方をすること。一番信頼している親から、そういう言葉を受けると、子どもは自信を失くします、自分を嫌いになります。

なので、叱るのは、「行ない」に対してのは良いが、「人格」に対しては、決してしてはならない。


思春期(だいたい10歳〜)は、子離れ、親離れの時期。親はそれを悟って、それを受け入れて、諦めなければいけない。
いつまでも「おまえはまだ子どもだ、何言ってるんだ」と言っていると、子離れできなくなって、子どもと衝突して、子供は問題を起こす。

子どもが中学校に入ってから、まだ一緒にファミレスでご飯食べるなど、もう望まないほうがいい、そういうことも予め受け入れること。

思春期は、子どもが異性へのイメージを作り上げる時期でもあるため、夫婦はなるべく子どもの前で喧嘩しないこと。
「離婚のつもりがあるのなら、小学校5年生までに、あるいは高2のあとに、とにかく子どもが5年生から高1までは、離婚は我慢してね」と先生が話すと、会場から笑い声が。


◎自分の産んだ子なんだから、そんなに外れないよ、どうにかなるわ、という考え方が大事。

◎中学校上がるまで、子どもの自己肯定感を増やすこと。

◎子どもに「我慢」を学ばせる。

我慢は、諦めることではない。我慢は、空想能力を豊かにさせる。我慢は、欲望のコントロール能力を高める。


◎貢献。誰かの役にたっている、という感覚は、自分は必要とされてる人間だと認識させ、自己肯定感に繋がる。

◎わが子を今の世の中に合わせて育てるより、20年後の、厳しい状況になる日本にでも、生きていけるような子に育てることを、心掛けてください。

今の日本は、不景気不景気とは言え、20年30年後を考えると、まだまだいい方。
厳しい経済状況の中で生きて行くのは、「対人関係能力」がとても重要だとされる。

知識力ばかり重視していると、アンバランスになり、挫折しやすい、すぐ折れる子になる。

心の強い子を育てるには、小さいうちにいっぱい失敗をさせればいい。
今のお母さんたちは、子どもが失敗しないように、先回りして先回りして、いろんな失敗を回避させようとする。それを聞かないで失敗する我が子に「ざまあみろ、だからお母さん言ったでしょう、言うことを聞かないからこうなったんでしょう」と言う。
これはとてもいけないこと。

失敗しない子は、強くなれない。

例えば公立小学校ですごく勉強ができて、受験で私立に入っても、そこは頭のいい子ばかり集まってるから、自分はトップでもなんでもないと感じて、それで登校拒否となってしまう子は、たくさんいる。失敗を味わせるのが少ないからです。

子どものことを、もう少し手抜きして、ニコニコして見守ってあげて、どうしてもダメの時だけ、手助けする程度で、そういうお母さんでいて下さい。


小学校の間に、こういった準備ができたら、思春期は怖くもなんにもないのです。
巣立ちをしようとしてるんだなって、微笑ましく思うだけです。



先生の講演が終わりました。


午後は、元Jリーガー、日本サッカー協会会長のK氏が来校して、イベントがあるんですけど、そんなに一日も学校にいられないから、わたしは帰ることに。


暑い一日。夜、雷が鳴って、土砂降りの雨が降って来て、たちまち東京に大雨洪水の警報が出ました。


また台風が海を通過しているようですから。