お母さまが…
夕方5:30頃、携帯が鳴った。
きっと、ふみだわ。
塾から出て、いつも、「ママ、今、終わった。夜ご飯なに?」と、持っている子供携帯からかけて来て、そう言う。
あれ? でも、ふみの番号じゃないね。塾の電話番号が表示されてる。
ふみの携帯、充電し忘れたのかしら。
「ママ」
「終わったの?」
「ママ、今日は、5時半過ぎてもいい?」
過ぎてもいいって、どういうこと?
そもそも、5時半までと言い出したのは、ふみ。
わたしは具体的な事情を知らないから、塾の新しい決まりかと思ってた。
「ね、ママ、いい?5時半を過ぎでも」
「もちろん、どうぞどうぞ、がんばって」
「わかった。じゃ、M先生に代わるね」
M先生は塾の責任者でもある。
「もしもし、お母様でいらっしゃいますか。あのですね、やはり内容の充実できるお勉強なら、5時半までというのは、どうしても時間が足りないですよ」
「はぁ…」
「なので、あと20分、大丈夫でしょうか」
「ええ、もちろん大丈夫ですが」
「そうですか、それはよかったです。ふみくんから、お母様に、どうしても5時半まで終わらせて、帰らないとダメだと厳しく言われてます、と聞いてますけど、でもね、お母様、5時半はやはり…」
??
5時半までだとお母さんに厳しく言われて…、
なんの話でございましょう(@_@)
ふみ、自分が早く塾から出たいだけで、またわたしを使って。
もう…。
(≧∇≦)
6時すぎ、ふみが帰ってきた。
あやまるかと思ったら、
いきなり、「あのさー、なんで時間を伸ばしたの?5時半までですよ、って言えばいいのに。夜ご飯遅くなったじゃん」
逆ギレ?
ま、いいっか。
「ふみ、今度は塾のある日は、学童に寄らないで早めに行こうね、そうしたら夕飯は遅くならないから」
「え〜、わかった」
お母さまは、ふみの都合により、“迷子”になったり、塾の時間を短縮させたり、やれやれ。