チーク
今朝のベランダです。
ラムズイヤー、相変わらず柔らかく、優しい。
下のほうのイヤーたちは、ちょっとカサカサ、硬くなってます。
これは、ラムのイヤーではなく、マトンのイヤー…、ってことかしら。
9時すぎ、ふみと家を出て、歯医者の予約がありますから。
フッ素を塗って頂くことと、前歯の並びがちょっと気になって。
ふみは以前、毎回チョロQをもらえる歯医者が好きで、そこがいい、そこがいいとばかり、この歯医者は設備と腕がよく、わたしは気に入ってますけど。
ここ、終ってから、変わった消しゴムを下さることで、ふみもここにすると言うようになりました。
玄関のあ・うんのシーサー(狛犬ではないのは、シーサーの歯が目立つからかな)、
歯は、お姉さんにきれいに掃除して頂いて、フッ素も塗って、今度は先生に診てもらって、
虫歯は一本もなく、気になってた前歯の隙間は、抜けた両側の歯がまだ生えて来てないから、自由になってるけど、両側が、きちんと生えて来たら、自然に押されて、隙間はなくなる。と先生が。
「ぼく、虫歯ないでしょう」と、ふみは自慢そうに言って。
「ない。立派。歯間ブラシも、電動歯ブラシも使って、それに大体、こうして定期的に歯医者まで連れてきてもらえる子は、虫歯ないよ」と先生が。
一つ発見があります、ふみ、よそでは普通におりこうだとのことです。
反発もなく、素直で、話がおもしろくて、礼儀もわりと正しい。
そうなんだ、反発は、親にだけなんだ。
なんだか、ほっとしました。
いろいろとお買い物があるので、ふみに付き合ってもらって、デパートへ。
玩具コーナーは絶対ダメよとの約束を守って、まあまあ守って(ガチャガチャを夢中に見ているふみ置いて、お手洗いに行ったわたしに、焦って二回も電話をかけたふみ)、今度は化粧品コーナーで、日焼け止めを買うことに。
店員さんに、美しい笑顔で、ふみまで椅子に案内してくれて、
ふみ、精一杯、退屈を耐えてるのがわかります。
商品の紹介を聞いている時、となりで、「ガランランラン」との音が…。
カウンターに置いてあった、おしゃれな鏡、床に落ちて、割れて、唖然とするふみ。
ふみが、やったんだ…。
そう言えば、さっきから、鏡に向かって、口を開けて、歯のチェックをしていたわ。
いたずらにもほどがある!あっ、待って、これはわざとじゃないのかも。
ふみはキャップ帽をかぶって、鏡に近づくと、顔より、帽子のツバが先に鏡に届いた、ということじゃないかしら。
この春、今日が初めて帽子をかぶるふみは、まだその感覚を把握していない。
そうだわ、きっとそうよ。
唖然とするふみの代わりに「申し訳ありません〜」と、わたしがあやまると、「いいえいいえ、おケガがなくてなによりです」と店員さんは美しい笑顔で。
申し訳ないですから、日焼け止め以外、チークも購入。あ、使っているチークは、そろそろ無くなるなる、ちょうどいい、ちょうどいい。うん、そう。
ふみは、キャップのツバを後ろに向いてかぶりました。
ほら、やっぱりツバがあることに慣れてないせいでしょう。
怒らなくてよかった、わたし。
うちに戻り、ふみは、さっさと今朝の残りの宿題をやりました。
やっぱり、あんなことをしてしまっても、怒られなかったからの効果かしら。
今日は雲が一つない青空です。きらきらの日差し、乾いてる風。
プールで泳いでるふみ、わたしを見て、にこっと笑う。
まっ、珍しい。
やっぱり、あんなことをしてしまっても、怒られなかったからの効果かしら。
けど、まもなく、ふみは一人の男の子と、トラブルっぽいのが始まったのです。
その大きい男の子、何回かふみを持ち上げようとして。
懲りないね〜まったく。あきれてしまうわ〜ほんとうに。
出て来て、わたしは自分を押さえて、「ふみ、今日、真面目にやった?」
「あの子が悪いもん、さきにちょっかい出してくるんだもん、自分は8歳なんだから、うしろにどけ!と。なんでよ、先生がぼくはK君の後ろでいいって言ってるのに」
「順番なんてどうでもいいでしょう?どいてあげたら?あんな乱暴な子、危ないじゃない。君子は危きに近寄らず。離れればいいじゃない」
「ちょっかい出してくるもん」
「なんで、ふみにだけちょっかいを出すの?理由は一つ、ふみだけ相手にしてくれるから。他の子見て、みんな避けてるよ、相手にしないよ。順番なんて、どうだっていいでしょう。パパ言ったばかりでしょう。別に海みたいな広いところだけ溺れるじゃなくて、風呂場だって、同じく溺れて命を落とすのよ。」
「あの子、今日は振替、だから来週もういないから」
「ふみ、あなた毎回毎回何かの理由があるのね。きりがないね。次また別の事情の子が出てくるよ。もうふみは約束守れないってことですから、水泳はやめるしかないね。パパがお金を払って、ふみをここに入れるのは、ふざけるためではないから」
ふみは黙ったのです。
結局、次は最後のチャンス、また不真面目に、関係ないことをやりだしたり、水泳は、やめること、と決めました、ふみも納得しました。
わたしは怒らなかったです。
怒ると、ふみの理不尽ペースに乗ってしまいます。すると、何も解決しないうえに、イカリによって、精神的肉体的ダメージを受けるのです。
ふみのおかげで、わたしは日々“修行”。
夕飯は、カルボナーラを作りました。
生クリームなど使わず、卵黄だけでした。パスタは生パスタです。
今日作文の宿題です。