幸せのお裾分け

夜中2時過ぎ、はっと目覚めて、台風はどうなってるのかしら、雨が降ってるのは確かだけど、風の音、さほどでもない、あ、わたしは腰痛で結婚式に出られるかしら、あ、結婚式、もう今日じゃありませんか…、と、その時に、揺れました。

揺れて、揺れて、さらに強く揺れて、収まりました。


地震だわ、急いでラジオのイヤホンを耳に入れ、地震だけじゃない、津波注意報まで…。


もう、イヤだわ。今のわたし、地震津波が来たら、にげることもできない体で、ああ〜、ほんとうに情けない、
「あなた、ふみを連れて逃げて、ポリーも連れて、わたしはいいのよ…」みたいなセリフを考えながら、またうとうとして。



雨風は、夜が明けてから激しくなり、その中、ふみと出掛けました。


わたしは痛み止めを飲んで、湿布を貼って。


着付けをして頂きました。
髪もセットしていただいて、鏡の中の自分を見て、着物は、付下げの正絹の着物で、淡い紫色で、秋らしい葉っぱ模様入り、地味だが、わたしには、とっても気に入った着物です。

が、髪型…。
田舎の売れない演歌歌手、そのものでした。
中途半端な“華やかさ”で、痛々しい。

結婚式は、できるだけ華やかで、めでたい気分を出すのは常識でしょうけど、わたしには、どうしてもその“華やかさ”が似合わなくて。

うちまでガマンして、さっそくそのセットをほどいて、自分の普段の髪型にしました。
“華やかさ”のため、少し派手目のカンザシを付けました。

やっと落ち着いたわ〜




結婚披露宴、とてもよかったです。

お幸せのお裾分を頂きました。


ふみも、とってもたのしかったようです。


月に一回、知ってる人の結婚式があってほしいと思ってるに違いありません。