丁寧さ

天気予報によると、東京は今日、雪がちらつくらしいです。


お休みのわたしは、いつもと同じ時間に起床し、いつもと同じ時間に出て、新宿の映画館へ。


9時30分開演のを観ることに。

映画が始まってそんなに経たないうち、まわりは啜り泣きが聞こえてきました。
結局啜り泣きは最後まで絶えなかったです。時々嗚咽も。

終わってから、お手洗いで、明るい光に、入ってくる女性、鼻は赤いわ目は赤いわ、手にハンカチ…とよく見えました。


わたしは、泣かなかったですけど。まわりが泣きすぎだからかしら。


映画は、戦争はダメだとは、とても伝わったと思いますけど。

でもわたしは、どうしても細かいところが気になってしまいまして、
例えば、特攻隊員の一人、アイドルの誰かかしら、役者の名前はわからないですけど、眉毛を形よく剃ってあるのがわかります。
それを見て、一気に冷めてしまいます。

家族の写真だって、妻が幼い娘を抱いて、カメラに斜めの角度で、口を開いて、思いっきり笑ってます。

戦時中の家族写真はたくさん見てきましたが、口を大きく開いて笑う写真、記憶にないですね。

あの時代、写真は、そんなに気軽にリラックスして撮れるのは一般的ではないですからね。

そういうのを見て、やはり冷めてしまいます。

映画は、テーマやストーリだけではないですから、丁寧な作りを重視してほしいです。

小津映画を何回も何回も観ても、飽きないのは、それが理由の一つです。

小道具一つだって粗末しない、写ってない場所だって誤魔化さない、
そういう映画は、好きです。





特攻隊員の一人は、だいぶ昔の「相棒」で、小学生殺人犯を演じた子です、もう立派な青年になって、顔立ちは基本的変わってなかったから、すぐわかったのです。

や〜、こんなに大きくなって、と、ひそかに感無量しているわたしでした。



映画館を出て、
伊勢丹を覗いてみました。
今日は、全館セールなんです。
チャイナ図案のかわいいお皿セットがとてもやすくなって、とチラシで知りまして。

ま〜、伊勢丹、こんなにも混雑して!エレベータは乗れないわ、会計はとんでもない長蛇の列だわ、

ぶらぶらと見て、あ、やすくていい物だな、買っちゃうかな、なんて呑気な状況、とてもじゃないけど、目の前のは別世界。思わず笑ってしまいました。さっさと諦めて帰りました。


雪、結局降らなかったです。寒い一日でした。