頂戴
日向ぼっこのハサキチさん。
暖かいです。今日は20度、春爛漫。
今日は、ふみの病院の診察の日です。
朝から、気付いたらわたしは、「ふみ、最後だからね、気を付けないと、ぶつかったりしたら、今までの努力、全部無駄になるからね」と、ふみを脅迫し続けてます。
ギプスと針金、今日取れたらいいな〜
そう信じて、ふみと「最後の松葉杖」の記念写真を。
人混みの中、車椅子で病院までたどり着きました。
や〜、車椅子での生活、やはりたいへんだと、つくづく感じました。
ふみもこれで、障害をお持ちの方への、思いやりの大切さをわかるのでしょう。
まずレントゲンを撮って、それから診察室へ。
先生はふみに、ベッドで横になるようにと言うと、
「なんで?なにするの?」とふみは警戒して、横にならず、座ったまま。
「この針をとるから。見ないほうがいいよ」
「なんで、痛いの?え?痛いの?どれぐらい?すぐ終わる?」、ふみは動揺し始めて、
「点滴してたでしょう?点滴の針を抜く時と一緒、痛くないよ」
「なら見てる」と、ふみは座ったまま、やはり素直に横になることなく。
仕方なくふみは座ったままでいいとのことで、もう一人先生がきて、ふみの足を押さえる。
ペンチのような器具で、先生はふみの足から、針金を引き抜きました。
針金の長さにびっくり!
不思議なのは、針金には、血などまったく付いてなく、ピカピカ、キラキラ。
看護師さんが入ってきて、「え?なんで座ってるの?え?座ったままやったの!え?!」
ふみは「その針、頂戴。記念として頂戴」
「ダメだよ、こんなに尖ってるから。渡したら、ケガでもしたら、わたしが怒られるよ」
「え〜、先生も怒られるんだ。誰に?」
「それは、…国に!」
「国?!」
「“国”は、ちょっと大きすぎたね、院長先生に」と看護師は笑って。
指にまた包帯を巻きましたが、明日は包帯を取って、もうお風呂にも入れます。
抜糸はしません。
使った糸は、高価な糸で、自然に切れるというのです。
そして洗ううちにポロポロ落ちるそうです。
2週間ぶりに、ふみは両足で歩きました。
もう毎日、(今、地震や、つなみが来たらどうしましょう、ふみまだギプス取ってないから)などまで、考えたり、心配したり。
淡々としてるふみには、理解しがたいでしょうね。