ようかい

今日はふみは下校が早いので、学童に行かず、帰ってきたふみと、表参道へ、妖怪に会いに。


かわいい現代の妖怪ならいいが、伝統的な、由緒のある妖怪は、ちょっと、弱いな〜

以前、劇場で「陰陽師」の映画を見て、途中で気分悪くなって、との経験があるほど、わたしは、昔の妖怪幽霊、敬遠したい。


今日は晴れて、すっきりした青空ではなくて、モヤがかかった、ぼんやりした日差し。
ムシムシ、ジメジメ。


地下鉄に乗った途端、あっ、反対方向だと気付き、「妖怪のせいだ」とふみに説明して、次の駅で降りて、反対ホームへ向かって階段を登って下がって。

乗り替えて、ふみとちょっとお喋りしたら、あれ?渋谷?
一駅過ぎたわ。

「妖怪のせいだ妖怪のせい」とふみに説明して、反対ホームへ向かって階段を登って下がって。

「さっきから妖怪のせいとか言ってますけど、ママのせいだよ」とふみ、


「ううん、違う違う、妖怪のいたずらよ」


美術館に入って、浮世絵の中の妖怪たちが待ってる。



「おっ、これはヌエだ」とふみは興味津々。

「なに?そのヌエは」

「ヌエは、頭が猿で、体が虎で、尻尾がへび、そういう妖怪だよ」

すごい、ヌエなんて、聞いたこともないわ。


気温の差のせいか、それともやはり、伝統的な妖怪のせいか、わたしは、気分が悪くなり…。


8月からは、幽霊をやるんだって。

幽霊ね〜


ふみ、なんにがなんでもこの手拭いがほしいと。買ってあげた。

気持ち悪いから、河童とか、かわいいのにしたら、と言ったが、

買うならこれ、ほかの要らないとふみが。

「なにがいいの?」

「かわいいじゃん!!」とふみ。


3時のおやつは、ふみは、かき氷を。

わたしは、マンゴムースに、スライスのバナナの入ってるヨーグルトかけというのにした。

途中、1枚のバナナ、まだ噛んでいないうちに、のどに滑り込んで、びっくり。

さいわい薄いバナナで、詰まったりはしなかった。

妖怪のいたずらに違いない。



徒歩して帰るわ。


銀杏並木、黄色になったり、緑になったり。