魔法瓶

なんと、あたくし、また、水筒を買ったのです。


だって、軽いし、象印のですし。ふみの今のは、締まりが悪くなり、塾とかに行くときは、わたしの、紫に白いドット模様の小さい水筒を使ってます。

この水筒、必要、うんうん、必要。


ふみは、「魔法瓶買ったの?象印の?」と。

やっぱり、ふみは、“水筒”より、“魔法瓶”が好きなんだ。


宿題をやってるふみ、髪を掻きながら、「いやだよ、まったく、今度会ったら、Kくんに百回あやまってもらおう」と。

話を聞くと、今日の理科の授業で、Kくんがブラウンの絵の具で、ふみの髪を塗って、
「あやまってって言ったら、あやまってくれたから、まいいっかって、先生には言わなかった。まったく、ポロポロ落ちるんだよ」と、ふみは髪を掻くと、なにか黒い点々が宿題の紙に落ちて。



夕飯は、昨日作って置いたおでんです。