彼岸入り


サボテンが落とした“手”は、枯れもせず、萎れるもなく、丸ごと最初からいるような顔でわたしを見るので、
今日は、ちゃんとした鉢に入れてあげました。

ま、入れるより、置いた、との感じですけど。
これで根が付くのでしょうか。



ふみは朝から本を読んでる。

寝る前にパパに読んでもらいたい本だが、我慢できず、手に取ってしまったようです。


先々週の土曜日は、学校の行事で英語教室に行けず、
先週は英語教室のお休みの日、
今日は久しぶりの英語教室。

ふみを見送ってから、わたしはいつも待つ時にいるカフェへ入り、読みたい本もちゃんとバッグに入れたので、今日は久しぶりに一人の静かな2時間を。
と思ってスマホを出してたら、メールが入ってるのに気付きました。

Tちゃんのママから、一緒にお茶しませんかと。Uちゃんのママにも声をかけたと。


えええ〜

ま、はい、わかりました。


2時間、カフェでお喋り。

同じく8歳の子を持つ親同士、いろいろ情報がわかって。
反抗しながら、みんな、まだ甘えん坊なんだ。

お互い安心したわ。

ふみ、毎日抱っこ抱っこいうんですもん。「パパはまだ抱っこしてない」「ママ今日まだ抱っこしてない」

「そうそう、言う言う。もうちょっとでも座ったら、すぐ膝に乗ってくるから、重いのに…」

(^^)/  同じ同じ。



お昼は、久しぶりにフランスパン屋さんで。

パンと、


焼いたジャガイモに載せたサーモンを。


「しかしね」
「なに?」
「西洋人って、やっぱり野蛮ですね」
「なんで?」とふみは手が止まって。
「だって、食卓にナイフとフォーク、ちょっと野蛮でしょう。東洋人のように、器用にお箸を使うのが、…」

「でも、食卓に使うナイフって、別にそういうナイフじゃないし、野蛮じゃないよ、それは違うよ」

そうかな、あ、失礼しました。


帰り道に、一人の外国人の女の子が自転車で向かいから来て、ふみにちょっと手を振って、いたずらっぽい笑顔を見せました。

ふみは軽く会釈して。

その女の子、ずっと笑うのです。

「こんにちは」とわたしが言ったら、
女の子は軽く会釈して、またふみに笑顔を。


すれ違ってから、「いいの?ふみ、笑ってるのに、なにかを言えばいいのに」
「いいのいいの、あいつは凶暴だから、やばいよ」

「凶暴?ふみは女の子のこと、みんな凶暴っていうね」

「だって、校庭で追っかけまくるもん」
「ふみのこと好きなんじゃないの?」
「違う違う、前、児童館で一緒に遊んだだけだから」
「どこの国?アメリカ?」
「どこだったかな、ヨーロッパ?忘れた、そういえば最近、児童館で遊んでないね」






洗剤からシャンプーから、いろいろお買い物をして、新聞買いにコンビニによると、
ガリガリ君のミルク味を発見。

う…ん、奇抜な発想ばかりのガリガリ君、原点に戻るということかしら、ただのミルクキャンディ。
あ〜、寒さを堪えて食べたのに、ちょっとがっかり。


彼岸入りの今日、肌寒い日でした。