ジーンズ
ウツボカズラの新しい壺は、日に日に大きくなって、先輩の壺たちより、遥かに立派に。
朝、病院に行って、一番のつもりで行ったが、すでに5人待ちでびっくり。
先生は小走りでレントゲン室と診察室の間を往復。
T先生は、万能なんですね。何科でも。
やっとわたしの番、
「やっぱり、貧血になってますね。鉄がないから、赤血球が作れないんですよ、う…ん、前回は6月?7月?までかな、今は10月、もうこんなに落ちて、う…ん、ガン検査やりましょう、やりましょうよ」
ノーノーノー、やるわけないじゃありませんか。やりませんよ。
「それは、いいん、です」
「え?」
「ですから、やらなくていいんです」
「え?検査ですよ、しないとダメじゃないですか、みんな2年1回はしてますよ」
みんなね〜、そうですか、でも、結構結構。
「区からの知らせは来てますけどね、ガン検査の」
「でしょう?だからそれを持ってきて、やりましょう」
「…」
ノーノーノー σ(^_^;)?
よく生きておる!
限界を超えて、普通に生きておる。
しばらくまた週2回のお注射を。
ちなみに頼んだリューマチの検査だが、結果はまったく問題なし、とのことでした。
夕方、ふみとサックスのレッスンへ。
ふみ、や〜、やはり向いてるのですね。
上手だもん。
特に今週、練習もしないのに、先生の指示した通り、全部上出来。
感心してしまいましたわ。
「ジーンズ、なかなか似合ってますね」と先生が、
「あぁ、ありがとうございます」とふみは自分の紺色のジーンズを見て。
帰り道で、「ふみ、まだサックスを始めて半年を経ったかどうか、上手よ。先生もびっくりしてるでしょうね、上手だし、おりこうだし。だって、先生は大人ばかり教えてるから、ふみみたいな年齢が不安で、“お母さんも一緒に出てください”って」
「そうなの?」
「そうよ、ママはなんで教室にいると思った?」
「ハハハハ、確かに僕は最初、なんかやってたね、忘れたけど、先生びっくりしてたね、ハハハハ、もう、ママいなくていいよ」
「そう?」
「だって緊張するもん、ママいると」
それよそれ!緊張感ないと困るのですから。