笑って笑って
また冬に戻りました。
夕方、ふみとサックスのレッスンに向かう時に、北風がびゅーぴゅー、寒いこと寒いこと。
教室に入るふみは、「今日は疲れました」と先生に。
「なんで?」
「マラソンしました。学校で、でね、前回のなんとかマラソン大会で一位、…、か、二位の人がきて、その人ね、話が長くて、しかも、“えー、えー、えー、”ばかりで、もうつまんなくて…」
ふみ、今日はいつもよりテンションが高いです。
あっという間時間が過ぎ、先生は、「はい、今日はここまで」と言ったら、
ふみ、「えぇ〜、あと一回、あと一回、お願いお願い、いいでしょう?」
先生は、「え?う…ん、じゃ、一回だけね」と、サマータイムの伴奏をかけて、
ふみ、「あ、サマータイム、はい」
♪ラ〜ファ〜ラ〜、急に曲が中断、ふみ、爆笑の声になり、
(・・;)
ラ〜の時に、力が入れすぎたか、同時に、二本の太い長い鼻水が!
えぇ〜!これはたいへん!
わたしは慌ててハンカチを持って、ティッシュをバッグから探し取り出すより、もうハンカチでいいわ。
刺繍のある白いハンカチですけど、しょうがないよ、あとで洗えばいいから。
わたしはハンカチでふみの鼻を拭こうとしたら、二本の太い鼻水を口に入らないように、顔を極力に上げて、だけど爆笑し続けるふみを見て、
なんだかおかしくておかしくて、わたしも笑いだしました。
あまりにも大笑いするのから、人様に見せる顔ではないと、わたしはハンカチで顔を覆って、ハハハハと。
頭では、これはいけない、レッスン中に親子揃って大笑いするのは何事だ、次の生徒さんは廊下に待ってるでしょうに、とはわかって、
わたしは自分を落ち着かせて、再びふみの鼻水を拭こうと、ハンカチを持って行くのですが、
…、
結局、ふみは顔を上げて大笑い、
わたしはまたハンカチで顔を覆って大笑い、
ふと、先生を見てみたら、
先生、唖然とした様子でわたしたちを見ていました。
「すみません、すみません」とわたしは。けど、笑いはまだ完全に収まらないのです。
困ったわ困った。
先生、立ち上がって、「はい、ティッシュ、ティッシュー」とティッシュを箱からとりました。
申し訳ありません。たいへん失礼いたしました。