お布団の記憶

バレンタインデー、パパにはカカオが72%の(普段は86%のしか食べないが)、わたし自分に、アーモンド入りの、ふみはホワイトチョコが好きだから。


パレンタインの今日しか、わたしはめったにチョコレートを買わないのですけど、パパはカカオ86%のをよく買って食べます。というより、ほぼ常備しているようです。


4年生から、ふみはクラブ活動が始まるのです。
昨日は各クラブの見学をしたみたいで、サックスの先生にその話をしました。
「で、ふみくんはなにクラブを選んだ?」
「ぼくは、運動クラブに入ろうと思ってる」
「運動クラブ?なにをするの?」
「野球とか、サッカーとか、ほぼ全般。で、頑張って6年生まで、クラブの部長になろうと思って」
「ほー、あとなにクラブがあるの?」
「料理とか、これはほとんど女子、あとは、科学クラブ、バドミントン、あ、あと、将棋クラブもあるの、でもね、将棋クラブは危ない、今年も入る人がいないなら、絶滅だって…」
「音楽クラブは?ないの?」
「音楽?あっ、聞いてなかった」
「そう〜、でもふみくんはサックスをやってるから、別にいいよな」
「はい!」

聞いていてわたしは、将棋クラブの話とか、初耳だなって思いながら。


最近、花粉が飛び始めているらしいです。
わたしは花粉症ではない(絶対認めない!と決めている)、が、細かいホコリや粉などにとっても敏感で、くしゃみが始まると、なかなか止まらないのです。

木曜日、ほぼ一日くしゃみをして、そのせいで、ヨガも諦め、おまけにくたびれて。
アレルギーのお薬を飲むことにしました。
午前、お昼と夕飯の支度をして、アレルギーのお薬のせいか、急に眠くなって、なんとかふみとお食事をして、お皿を洗うこともできず、「ママ少し横になるね」と、わたしはソファーで眠ってしまいました。

金縛り。
昔はよくありましたが、ここの何年間、めったにないことです。
今日は、ひさしぶりに金縛りになりました。

かろうじて目を開き、テレビを観ているふみが、薄っすら見えました。
土日しかテレビを観ることが許されないふみは、録画した「相棒」を観ていました。

わたしは指一本すら動かすことができない。
精一杯ふみの背中に向かって叫んでいるつもりだが、口は動かない、蚊が飛んでいるような音も出せるかどうか。
ふみは、気付いてないです。

悔しい。
けど、どうしようもない。
以前、テレビで見ましたが、金縛りは、眠りが浅い時出る現象で、解決法の一つは、そのまま眠ってしまうこと。

わたしは、やはりふみに向かって叫ぶことを選びました。

だんだん、ふみはその蚊が飛ぶような音に気付いたようです。
振り向いて、「どうしたの?」

わたしはふみをじーっと見て、目で「ママを動かしてください、指一本でもいいから、それで動くようになるから」
もちろんふみは、そんなわたしの心の声が聞き取れるわけがない、「どうしたの?どうしたらいい?なにしてるの?」

起きたわたしは、ふみに、今度こういう時、とにかくママを軽く揺らして、と教えました。
「いや、なんか、勝手に動かしたらダメなのかなって思ったよ」とふみが。


支度して、ふみと英語のレッスンへ。金縛りのせいか、頭が痛くて。



今日の着物は、正絹の。

この着物の生地、とっても懐かしいわ。

小さい時のお布団の生地と同じです。

お布団は、必ず緞子か繻子のカバーでした。
柔らかくて、滑らか。

何回もこの着物の生地を触って、「これよ、これ、昔のお布団よ」とわたしは嬉しくて。


今日で、チョコレートの帯留がおしまいね、明日からは、梅の。