台風らしい
台風の影響さほどなく、雨ちょっと降ったり、風も大したことなく。
むしむしして、梅雨とあまり変わらないで済みました。
ふみは今日、終業式です。
帰ってきたふみを見て、びっくり。
前に抱えて、後しょって、あっちこちぶら下げて、
「なんか、町の探険隊みたいでしょう」とふみが。
探険隊じゃないわよ、無謀だけよ。
他の生徒さん、夏やすみに向かって、荷物を計画的に少しずつ持って帰って、
ふみは、意図的にそうしなかった、最後の日に、いっぺんに持って帰ろと決めた、と。
ほんとうに無謀だわ。何日も前から台風だ台風だと言ってるのに。
今日だって、もし雨がざーっと降ってきたら、どうするつもりでしょう。
「腕いたい〜、途中一回も休まなかったから」とふみが。
休まなかったではなくて、できなかったでしょう。色んなのもぶら下げてるから、荷物を下ろせないでしょう。
分厚い図書も何冊か借りて、どれだけ重いのか。
「そのままそのまま、写真一枚撮らせて」
いつも写真が嫌がるふみだが、今日は快く応じてくれました。
「あ、そうそう、今日ね、また歯が抜けた、連絡袋にあるよ」
ふみの乳歯が抜けたのは、これで12本目です。
シャワーを浴びて、ちょっと休んで、それからはサックスレッスンへ。
サックスを習って一年、だいぶ吹けるようになって。息長くできますが、途中途中で休みさせないといけないです。
そういう時、1、2分間、先生は、できるだけふみにとって楽しくてリラックスできる話をしてくれます。
今日は、わたしに「雨降ってなくてよかったね、着物は雨だとたいへんでしょう」と。
ふみが「でもね、ママね、普段着物を着てないよ、サックスのある日だけだよ」
先生は目を丸くして「えっ?!そうですか?」
(*_*;!
意味わからないや。困ります。
かと言って、“違います、毎日着てます”と説明しても、返っておかしいし。黙りました。
困りました。
このお母さん、サックスのレッスンに、頑張って、雨の中・雪の中このサッスクのレッスンのため、正装して来るんだ、と、先生は、そう思ってらして、びっくりなさってるの違いないわ。
黙ってるわたしをみて、ふみ、さらに調子に乗って、「着物を着たらね、もう帰ったらね、すぐ脱いでね、ベッドに置いてね…」
先生は慌てて、「ああ、もういいよ、ハハハ、これ以上は、はい」、それからわたしに「ごめんねお母さん、ごめんなさいね、なんか、ハハハハ」
無言でほほえむわたしです。それ以上、なにをできるというのです?
困った子です。ふみは。
「ふみ、どうしてそういうの?」出てきてからふみに問いて、
「え?なにを?」
「ママは普段着物を着ない、サックスの日だけとか」
「ジョークよジョーク」
「やめて、そういうの、事実じゃないし。大人は困るのよ、もう、ママは行きづらくなった」
「ごめんごめん」