37度

ふと、高野山へ行きたく思い、パパはお仕事で西宮に行ってますので、
ふみと二人も西宮で一泊して、それから高野山へ上がるつもりです。


宿坊に泊まるのは、なんだかおそれがおおい気がいたしまして。
なので西宮で一泊して、明日早朝に高野山へ、との予定です。


ポリーとカブトムシたちは、ペットショップへ預けて。


わたしはザリガニ二匹は、それぞれの水槽の水を替えて、

ふみ、手の水を拭かずに、餌の袋に手を突っ込んで、

なんでこういうことするのよ、前もこうやって、餌の袋に湿気が入って、全部ダメになったんじゃないの。

この子、ヘンなことをしないで普通にいて、普通に出られる日、ないね。

その始末で時間かかって。


なにか時間の制限があると、ストレスを感じて、ダメになりがちなわたし、こんなのあると、ほんとに苦しくなります。


電車に乗ったら、土曜日なのに、混雑にびっくり。
神田駅で、山手線に人身事故があって、
山手線と京浜東北線は止まって、
他の電車も遅れが出て。


人身事故って、事故というけど、トビオリジサツがほとんどだそうです。


神田駅に着いたら、二本の電車は向こうのホームに止まったまま、
こっちのホームは、人々、いつもの通りに、それぞれ急いで、無表情に登ったり降りたり、

人がしんでるんです。

こんなにも、なにこともなかったかのように。


やっと東京駅に辿り着いて、

ダメね、8月だとのことを考えないと。
家族連れで、東京駅はごった返し、お弁当もお菓子も、混んでて混んでて、トイレに行く時間もなく、ギリギリ新幹線に乗りました。


お弁当、まったく選ぶ余地がなく、ごった返しで、仕方なく海鮮のにしました、海鮮コーナから移動できなくて。


空腹でベットボトルの冷たい「濃い茶」を飲んで、暑い中、胃が急に冷たいものが入ったせいか、気持ちが悪くなって。

海鮮弁当、ますます…。



車窓から見る外、晴れてはあるものの、霞んでて、
暑さで、空気が燃えてるんじゃないかしら。


新大阪に着いたとき、ホームに降りた途端、まるで高温炉に放り出されたかのように感じて、笑いたくなりました。


大阪も兵庫も37度です。


新大阪駅構内、怪獣の着ぐるみが歩いてます。お店の宣伝のようです。


急に気付いたこと、わたしはなぜ時間の制限に苦しく感じるのか、

わたしは、どうしても寄り道したくなります。決まりがなく、ブラブラなのは、しょうにあう。


しかし、わたくしは、よくもこの37度の中で、着物で歩いてましたね。



人間は諦めが肝心や。

洋服やったら、暑い暑いやゆーて、気持ちも炎のようになりますやろ?

着物は、最初から、こりゃもうどうにもならへんわ、と思うと、かえって気持ちは落ち着きますねん、愚痴がなく。

愚痴がないのは、肝心や、いい意味の諦め。

それが、実は救いや。


ーーなにかドキュメンタリーで、すごい老人のインタビュー風に。



西宮、熊蝉の大合唱がすごいです。


ふみはうれしくて、暑さも蚊もかまやしない、蝉を次から次、掴んでは離す、掴んでは離す。




明日、朝早く出ないとね。