3、4時間

手ぬぐいを、燕のに換えて。


わたしは燕の帯と、竹の子の帯留を。



ふみ、アゴの湿疹はさらに引いて、熱も下がって、これなら、月曜日、気持ちよく学校へ行けますね。
「初っ端から二日間も欠席かよ」とふみが。
5年には、皆勤を狙ってたみたいです。


ウイルスだの、かぶれだの、やはり、免疫低下したのでしょうね、
基本的に、疲れたんでしょうね。

この春休み、土日も、毎日塾、しかも12時半から5時半びっしりです。

受験するなら仕方ないことですけど、かわいそうだなとも思います。

春休み、夏休と違って、宿題もないですし、子供は思いっきり遊ぶ時なのにね。


元々おとなしい子ならいいんでしょうけど、今までのふみとは、180度違う生活ですから。

我慢は相当あったんでしょうね。

木曜の高熱の中、塾をやむを得ず休んだことに、遅れる遅れるって、とても気にしてました。

お受験って、たいへんですね。ほんとうに。


ふみ、こんなに根性を持ってお勉強を頑張る子になったとは。


今日は塾のテストの日です。

病み上がりのふみ、朝から、国語と社会の復習を。
ちょっと覗いたら、社会、“乾田”、“干拓”とか、ひゃ〜、わたし、まったくわからないや。


ふみ、結構緊張してるに見えて。
9時半うちに出て、国語と理科のテキストを持って、テスト前にちょっと見ると言って、

うちを出てまもなく、また戻って、「やっぱり社会もちょうだい」と。


12時に、わたしは近くの洋食屋さんでふみを待つことに、「もう一人来ますので」と店員さんに伝えて、
待てど暮らせど、ふみは来ない。
まさか12時半まで?
まさか1時まで?
まさか1時半まで?!

ふみ、お腹も相当空いてるでしょうね。
病み上がりと言うのに。

それに、わたしはもうこれ以上、なんも注文せずでいるのは、ちょっと…。

オムライスを注文して、



半分をふみに残して、入ってきたら、すぐ食べたいのでしょうから。かわいそうに、4時間近くよ。


1時半少し前に、ふみは入ってきた。「お腹すいた〜」と。


1時10分でテストが終わり、それから答え合わせをしてたって。
テストは、「算数は簡単だった、社会は難しかった、ダメだった」と言いながら、にやにやして。

「そう〜、でもふみ、妙に嬉しそうね」

「ないない、ほんとにダメだった、ほんとに」、でもやはりにやにやして。

食べ終わって、学童に行って、ロッカーの荷物を取りに行って、
次学童に行くのは、夏休みですから、来ないままロッカーを一個占領するワケにはいかないですから。


夕飯後、休んだ分の国語の授業の宿題をやって、
お布団に入って、パパが本を読んであげていたら、すぐ、ふみは眠ってしまいました。



細々と
忘れな草
雨ふりぬ

―― 村上蛃魚