日焼けの手

なんとなく、先日のお店のラオス人のおかみさんのことが気になって。

お昼、ふみとそのお店に行って、昼ごはんを食べことにしました。

お客さんが結構入ってました。
おかみさん、相変わらず温厚な笑顔で、一人で忙しく回ってます。
いかにも待つのが、もううんざりという女性客が「帰る!」と言って、
おかみさんが、「あ、今、今できます、もうできます」と、おっとりした笑顔で。とても何十年も客商売をやってるように見えません。

わたしを見て、「あ、こんにちは」と、中国語で。
このお店に来たのは、5回目です。中国語でおかみさんと話すのは、初めてです。
「出来上がるのは少し時間かかりますけど、だいじょうぶですか」
「全然平気です、急いでませんから」

ふみは「今、なんって言ったの?」と聞く。
だからふみは中国語を習えばいいのに、これから必要よ、ま、本人がそう思うなら。

お客さん、出たり入ったり。
間を見て、おかみさんがわたしとおしゃべりを。

このビルも古く、大家さんに、二年前に契約更新のときに、「二年後ビルを取り壊す」と言われて、つまり今年は取り壊す年です。

「まだ大家さんが来てませんけど、来たら、もう、お店はそれまでですね」
「場所を換えてまたなさるとか」
「もう歳だからね、もう、休みたいですね」と、のほほんの笑顔で、「日本では、家がないから、賃貸ですから、お店もやらなくなると、うん、台湾に行こうかな」。

「台湾ですか?」

「親もラオスから出てきて、台湾でうちを買って、だから台湾に行けば、うちはある、でもね…、国籍が日本ですね私は。うん、ね〜、いろいろと、でもね、ほんとうにもう歳ですから、店をずっとやるわけには…」


お店、今年で終わりでしょうね。
わたしからそれを聞いてふみが「来週も来ようね」と。

お料理はかなりのボリューム。
すべて昭和式ですね。

タピオカ、たっぷり。

おかみさん、お勘定のおつり、パッと言えないのです。
暗算して、「あれ?これでいい?あ、ごめんね、ちょっと待ってね」と、電卓をゆっくり打つ。

一瞬で、とても親近感が湧きました。
わたしと一緒だ!

ついこの前、それほど親しくもないMさんに、電卓打つのが、たどたどしいわたしを、「なんでこんな計算もできないんだよ、かける1点×で、税込みになるでしょう!」と、怒られるように聞こえて、びっくり。

できないものは、できないですよね


もう桜は、完全に新緑となって、




kさんから、一枚自分の手の写真を送ってきました。
すっかり日焼けされて、乾燥により、シワジワに。
びっくりしました。10日間で。

今は、実家の建物が取り壊されるのを待っている状態です。いつになるかは。
ボランティア要請もして、取り壊されたら、瓦礫の撤去を。

配給所は支援物資なんでもある、と。
ただお風呂に入りたい、足を伸ばして寝たい、と。
「今日また雨、雨は困る、野生児にとっては」笑顔のマーク付きのラインでした。