埠頭

名も知らないこのお花、ありがたいと思う同時に、来年も、再来年も、咲いてくれるのかしらって、頭を過ぎるのです。

都忘れ、丈夫です。
都忘れ、なんだかか弱い名前のようで。


素晴らしい五月晴れです。
東京湾の埠頭に行きたくなるのです。

青空の下の、大きな外国の船を観たい。
穏やかな海の上に、行き交う大きな船。客船でも、貨物船でも。

なんもしないで、日傘をさして、ただそれを眺めていたい。眠くなったら、そのまま坐って、うたた寝して。

けど今、そう思う同時に、体力に自信がなくて、憧れより、疲れるんでしょうね、という念のほうが、遥かに大きい。

ふみのこと、夕食の事など、港で一日ぼーっとするのは、夢の、また夢。