漫画
休みの今日は、とくにやることもなく、夏用の絽の襦袢を出したりして、テレビを見てました。
蒸し暑くて、これでも昨日や一昨日より、ましなほうですが。
扇風機を回して、まだクーラーは使ってないです。
下駄を出して。
わたし、草履より、下駄が好き。
午後、ふみと塾へ、今日は面談の日です。
6月の試験、ふみはわりといい偏差値を取りました。
先生が、
「二ヶ月で、偏差値を20点近くあげる人、正直、あまりいないです」
途端、ふみが「ひひひ」と、嬉しそう。
先生が「わかりやすいね」と笑って、
それからわたしに「お母さま、これは、もちろん本人の努力があります、ありますけど、でも、どっちかと言うと、本人の持ち前の頭の良さですね。努力というよりは。だって、授業は、後半大体聞いてないでしょう?まだなんと言いますか、幼い、ですね、受験に対しての態度や認識、幼いです。“イエ〜、やったー、終り”って、とにかく面倒くさいから、なんとか早く終わらせれば、との感じです。非常にもったいないです。ぼくとしては、ふみくん、もうちょっと彼にとって、過酷な環境に入って、もまれて、周りのみんなこんなにすごいんだ、自分は全然大したことないんだってわかって、それで負けず嫌いな性格をいかせて、もっと努力して、いい結果を出してほしいです…」
ふみ、聞いてるのか、聞いてないのか、姿勢を換えたり、いかにも退屈そうな感じです。
ちょっと!
先生が、「今のふみくんなら、わりと、いわゆる、“いい学校”に入れます。この辺の学校に入れるレベルです」と、
ボールベンの指し先は、いくつの私立大学附属中高一貫校です。まあまあ有名。
「へぇ〜」とわたしが、
先生は「今は、附属中に入ったからって、必ずその大学に進学となってないですから、別の大学を受けても、全然できるので」
わたし自身は、師範大学附属中高に行ってましたから、大学附属校に対して、親近感はあります。
ただ、正直、ひそかに、ふみに、もっと上の方へ目指してほしいです。その想い、わりと、強く抱いております。
ま、結局本人次第ですけど。
先生は、もう、積極的これらの学校の説明会を、ふみを連れて行ったことがいいと。
「ふみくん、今回の偏差値、あと2、3回同じぐらいの取って、安定してから、次のを目指そうね」と先生が。
「…はい」
「いいね?」
「はいっ」
エレベータを待っているとき、
先生が、「ふみくん、いつも何時に寝るの?」
「10時から11時の間かな」
「じゃ、遅くとも11時は寝るんだね」
「はい、11時からは本を読みます」
「え?そう〜、本を読むの?」
「本と言うか、漫画ですね」とふみが。
まっ、漫画⁉ なんの話し⁉
先生「漫画?それはちょっとね」のとき、エレベーターが来ました。
やめてよ、どこに漫画があるのよ、買ったこともないですし、そんな遅い時間になおさらあり得ない、
まったくなにを考えているのよ。
エレベーターの中、先生が、「じゃ、何時に起きるの?」と、
「7時半かな」
しっ、しちじはん⁉ そんな遅いわけないでしょう!
まったくなにを考えてるのかこの子は。