ものがなしい

やっと晴れて、いえ、正確にいうと、やっと雨が上がりました。

目立った日ざしも感じられなく、空は相変わらず淀んでいます。


刺子の布巾一枚を完成させました。

紗綾形模様です。

江戸時代初期に中国から輸入された織物の多くに、紗地に綾組織で卍繋ぎが織られていたことに由来しているそうです。


晒に模様を描くパパは、模様の面白みを感じながら、楽しそうでしたが、
わたしは、頭が痛いです。この模様は。


しかし 刺子って、なんとなく、かなしいですね。

基本的に刺子は、布の補強や、保温のためです。

刺繍は、優雅です。
刺子は、実用です。

だから刺子が盛んでいるところは、貧しい地域が多いです。


一針一針、出来上がったのは、夢の世界ではなく、
ちょっとだけ嬉しい、現実。

“父ちゃんのこのモンペ、何回も刺したか
ら、これで雪の中でも、大丈夫だ、
あっ、もう夜が明けた、あっ、アカギレが痛いっ”


時代が今になって、刺子は、実用だけじゃなくなりましたけどね。

やはり、物悲しいわ、刺子は。



お昼は、ふみと一緒に、カルボナーラを作りました。

ふみは玉子を割ったり、牛乳を測ったり、
玉葱を切るときなんか、ゴーグルを付けてやってたのよ。
大げさよ。(^_^;)


出来上り。なかなか美味しいです。