余地
ナッツの香りがする、コーヒー。
コーヒーは毎朝欠かさずいただいております。
小さいポインセチアを買いました。どれぐらい好きかと言われると、それほどでもないですけどね。
学校から帰ってきたふみに、家庭科の授業のお味噌汁作り、うまく行ったのかと聞いて、まあまあとふみが。
三角巾はわたしは、縛るタイプではなく、ゴムタイプのにしました、でないといつも女子に三角巾を縛ってもらってるって。
三角巾は解決したが、エプロンはというと、やはり女子に結んでもらったそうです。
「またHちゃん?」とわたしが聞いたら、
「いや、誰だっけ、あ、Tちゃんだ、大体いつもすぐ近くにいる女子だよ」
女子が服を畳んでくれたり、女子が連絡帳を書いてくれたり、ついこの前、連絡帳にの宿題のメモ、とてもきれいな字で、また女子でした。
ふみは生活能力全然だめで、将来も、面倒見のいい女子が面倒看てくれたらね。
「女子は、やりながら文句言わない?」と聞いたら、
別に言わないってふみが。
「Sくんとは、今日、だいじょうぶだった?」
「うん、特になにもなかった、会話みたいのはないけど、なんかみんな喋るとき、“うん”、“そうだね”、みたいなのがあったかな、よく覚えていない」
「でもよかったね、せめてトラブルさえなければ」
「トラブルと言えないよ、Sくん一方的だからね、ぼく極力避けるだけだからね」
「そうだったね」
「昨日、もっと問い詰めればよかった、今後悔してるぐらいぼくは」
「あ、ふみ、これだけママはどうしても言いたい、まだ理解できなくてもいい、心の底にとめて置いとけばいいから。あのね、人を窮地まで追い詰めたらダメ、どんな人にでも、余地を残してあげて、もう逃げられないまで、人を追い詰めたら、ダメ。余地を残してあげて。いい?これは絶対覚えて、相手のためにもあれば、自分のためよ」
「ふ〜〜ん」
サックスのレッスンへ。
違う学校のお友達のTくんと会って、Tくんが、クラスの“ヤバイヤツ”またちょっかいを出してきたと話して、Tくん、ご機嫌ななめ。
ふみはサックスのセットをしながら、Tくんに「いまどき、クラスに一人や二人ヤバイヤツがいるのは、もう常識だよ」と。
ありゃりゃ。