芽生えて

今日はふみの誕生日です。満11歳に。

わたしが編んだマフラーをしてくれました、写真だけですけどね。
ポーズは、織田裕二の法門寺沙羅駆のポーズだそうです、「私はただの貴族の末裔ですぅ」。
ふみはそのドラマが好きで(というか、刑事ドラマは全般好き)、リアルタイムで見せてもらえないのですから、録画して日曜の昼間、見るのです。

「ふみ、その言葉に相応しいようにしましょうね」
ふみは反発しませんでした。それまで、“貴族ってなんだよ”とか、文句を言っていましたね。
貴族の末裔の誇り、少しでもいいですから、持ったほうが。と願っております。ふみは最近、その意識が、わずかながら、芽生えたような気がします。


夕方は塾があるため、ケーキは朝食べました。ちゃんと蝋燭も点け、ハッピーバースデーの歌も歌いました。

ふみはケーキを食べて、軽く気持ち悪くなって、焼きおにぎりを美味しそうに食べました。

あまりクリーミィなものが得意じゃないみたい。

わたしもケーキは、食べればそれはそれで美味しいと思いますけど、自分でケーキを買って食べたいなぁって、思ったことは、記憶にないじゃないかしら。
食べると、それはそれで美味しいですよ。


ご飯も、明日食べに行くことにしました。だって塾から帰って来るのはもう9時過ぎるんですもの。


冬に入ってからかしら、アボカドを食べて、その種をなにげなく小さい鉢に埋めました。
お花たちに水をやるときに、いつもその小さい鉢にも水をやります。

よく見ていないけれど、水をやっていました。

ふっと、アボカドから芽が出ていることに気づきました。
嬉しい〜、大きくなるのかしら、アボカドの樹の下で涼む、手を伸ばせばアドカドの実に届く、
という日を夢に見て、この全く柔らかくなく、茎のような堅いアボカドの芽を、見守って行きます。

この写真を知人に送ったら、知人が「この構図、亀さんかと思いましたよ」と。

やははは、確かに確かに。似てますね。


でも亀さんは、植物のように穏やかだけではないですよ、今日、パパが亀さんの水を換えるとき、甲羅のぬるぬるもついでに洗って、捕まえられた亀さん、怒ったのか、がぶりと、となりのスポンジに噛みついて、なかなか離さないのです。指だったらどうなったのかしら。

こんな顔だもの。

この顔の鼻、わたしはよくツンツンするのです。されるとすぐ頭を引っ込めて、嫌がってる亀さん。

機敏にスポンジをガブリするのなら、いつか急にわたしの指を…、もうツンツンをやめよう。恥ずかしいよ、“あら、指はどうしたんですか?”“あの-、実は、亀に”なんて。
ツンツンはやめましょう。


鼓笛隊のオーディションの結果まだ発表していないそうです。

曲は決めました。星野源の二曲ですって。

ふみがリクエストの「海の声」は、遅すぎると即却下され、「前前前世」は、速すぎると即却下され、とふみが笑いながら、

「でも星野源の曲はいいよ」とふみが。

パソコンで検索して、その「恋」と「サン」と聞いてみました。
星野源は今の結構売れている歌手俳優のようですね。全然知らなかったです。見たことあるような、ないような。万人受けの優しそうな感じですね。へぇ〜、今は、こういうタイプが流行ってるんですね。
「でもふみ、これって、鼓笛隊に合ってる曲かな」、

「いいじゃん、いい曲じゃん、あ、ダメ、パソコンをずっと見ると目が眩しくて、だからパソコンがあまり好きじゃないんだよ」


学校から持って帰ってきたスクラッチの作品です、タイトルは「ワカメ」。


絵の上手なRお兄ちゃんが「ふみくんの絵はいつも独特で、ぼくは好きですよ、センスがいいからね」

ふみに言ったら、ふみが「ほらね、Rお兄ちゃんはさすが。図工の先生、全然わかってないよ、“へぇー、なんですかこれ”みたいな感じで、わかってないな〜」
「じゃ、ほかのお友達はどんな絵だったの?」
「Kくんなんかうまいよ、うさぎと月、月見団子まであるの、ちょーうまい」

そりゃ先生はふみの“なんですかこれ”っていうわよ。

でもワカメはユニークだね、でもふみ、最初は龍にしたかったんだって、掘ってる途中、断念、ワカメにしたって。

やははは、なんですかそれ。