ご挨拶
暖かい部屋の中、アボカド、すくすくと生長して。
このまま、本当に大きくなるのでは。
ちょっとびっくり。
大通り結構風がビュービューです。銀行と郵便局のお使いへ、10時前に出ました。
駅前の交差点で信号待ちしているところ、「こんにちは」と後ろからご挨拶されまして、振り向くと、S君のお祖母さまでした。
「ご無沙汰いたしております」と、S君の品のよいお祖母さまは、相変わらず品がよいのです。
S君、確かに昨日、またふみと給食のときにトラブルがあったとか。思わず緊張するわたしです。
「ふみくん、しっかりしていらして、羨ましいわ、うちの子はもう、本当にマイペースで、娘もわたくしも、いつも心配で、本当にマイペースな子なの…」
あちゃー、これって、苦情かしら、いやいや、これから苦情が出てくるかしら、
嫌だわ〜、
「いつも身だしなみをきちんとなさって、感心しますわ〜」
あれ、話題が変わりました、苦情、いいの?
はらはらしてる間、信号が変わろうとして、お祖母さまが「では、これで失礼いたします、さようなら」
苦情、言われてませんね。長く息を吐くわたしです。
夜、ふみに「今日、S君のお祖母さまと会いましたよ」
「え〜、で?」
「苦情言われるかと思って、ママ、はらはらしてたわよ」
「はぁ〜?苦情?言うならこっちからでしょ!なにがはらはらだよ、もし何かを言われたら、こう答えれば」と、ふみは急に作り笑顔で、両手はエレベータガールのように前に置いて「あのぉ、ご自分のお子さんの言動、ちゃんとご存じですか、うちの子、被害者ですけどー、」
「ちょっとちょっと、なにそれ」
「だからママはダメなんだよ、なんでおどおどするの?ぼくなんも悪いことしてないから」
そう言われても…。