ハンバーガー
ふみの、インフルエンザ予防接種の二回目は、やっと受けられました。
ワクチン、なかなかなくて。
しかし病院で待つの長いですこと!
S先生はたいへんご丁寧な方で、お一人お一人にかけた時間が、長くて長くて。
待合室の小さいお子さんの賑わいの中、ふみとずっと待っていて、
みんなも予防接種しに来ているというのに、ふみはやはり風邪などを気にして、マスクをもらって、していました。
「ママはどう?マスク」
わたしはいいわ。
マスクしたらとても呼吸がラクなことをわかります、それで、もうマスクが外せなくなくのでは、との心配があります。
わたしなら、そうなりそうですから。
午後は、わたしは説明会へ、ふみはゼミへ行かなければなりません。
お昼はやむを得ず外で。しかもふみにしたがって、ハンバーガー屋さんで。
ハンバーガーなんて、食べられないというのに。お肉がダメなわたしですから。
出てきたハンバーガー…。
これは、誰に、というより、どういう生き物を対象にした設定なのでしょう。
その分厚さ、どう食べればよいのでしょう。
人間のお口、最大限開いても、到底かなわないじゃありませんか。
どこか食べ方図解みたいなものは、ないのかしら。
あ、もしかして、ぎゅーっと押したら、ペチャンコになって、それからいただくという設定かしら。
ぎゅーっと押した途端、中身が、弧線を描いて、わたしの着物、膝の上に着地。
丸いお肉と、丸い目玉焼きらしきものが、一瞬で膝の上にあることに、驚いて、しばらく反応がありませんでした。
ふみが「あ、ここも」と胸あたりに指をさして、「あ、あごあご、ソースが」
動けないわたくし。
ふみは濡れティッシュでわたしのあごを拭いたり、胸を拭いたり、
笑いたくなりました。おかしくて。
なんとか膝の上の物体をお皿まで戻して、
もう、イヤ!
ハンバーガー屋さんなんて、二度とごめんだわ。
さらに困ったこと、午後の説明会、わたし、ハンバーガーの生臭いにおいがずっとするのです。
長〜い階段で心臓発作しそうになり、手足一時力が抜けて、プラスハンバーガーの残り香が。
つらいことでございました。
ハンバーガー、もう二度とないわ。
そう思います。