三寒四温

今日は暖かいでございます。
朝から、湿潤な空気と無風の空、まるで春本番のようです。


まさに三寒四温の季節そのものです。

帯は、少々春を意識している色でございましょう。






ふみは、疲れと、寝不足と、慣れない食事とで、体調を崩したそうです。
今朝、ふみと電話で話しをしました。

ふみ、肉体的の苦労はもちろんありますけど、精神的に少し挫けたのでは、と感じました。

「全部ママのせいよ、心配性すぎ!そのストレスで僕は体調を崩したんだよ」ふみ、精一杯甘えています。

ふみを慰めて、励まして、電話を置きました。

今日が峠だわ。今日、この精神的参った峠を乗り越えたら、ふみは、だいじょうぶ、きっと。



移動中の長距離バスの中、ふみの暗い表情の寝顔。
目覚めて、ふみの笑顔。
お写真を送っていただくたびに、心配をしたり、少しほっとしたり。


体力的に、ふみはだいぶ回復しました。
夜、再びにふみと話します。

「明日にでも日本に帰ることが可能なら、いくらでも頑張って帰れるように。その可能性はないでしょう?なら諦めて、いい意味で諦めなの。できるだけ早く現実を受け入れて。現実を楽しんで。」

「う…ん、ぼく、う…ん」

「現実を受け入れるは、結局は一番の早道だから。ふみならできる、それぐらいママはわかってる。でないとパパママはふみを今回の旅に行かせるわけないよ。ふみならできる。あなたはすごいパワーの持ち主だから」

「うん」

「ふみ、羽田空港で会う時、“インド、すごく楽しかった”って、きっとふみは言うよ。“帰りたくないよ”まで。だから頑張って、ふみまだ12歳になったばかりというのに、こんな貴重な体験なんて、ふみは、とんでもない強くなるわよ。もう、無敵よ」

「うん、あのね、ここはめっちゃ暑いよ、一緒に写真撮ろうっと言ってくるインド人、何人もいた」
ふみ、だいぶ調子が出てきました。パパとも話しをして。

夜、電話で言われました「や〜、あなたはいい息子さんを持って、ほんとうに。具合悪くなってことで、何回も“ごめんね。ごめんね”って言うのよ。気遣って、優しいし、素直。みんなに褒められて。あ、ママに言わないようにって、ふみちゃんに言われてるけど、教えちゃうかな、」

話しを聞くと、ふみ、体調があまり回復していない中、道の駅的な売店で、ママにこれを買ってあげたいと、ピンクのストールを選びました。

けど、持っている人民元が足りないです(持ってるルピーはお布施用)。店主が、お母さんに買うと聞いて、「あなたはいい子だ」と感動して、だいぶ負けてくれまして、


わたし、受話器を持って、涙がほろほろと落ちて。
「ストールを見た時、まったく聞いていないふりにしてね。“パパになにを買うかな、仏像?この象にしようか、でもな〜、なににしようかな”って、悩んだりして、すっごく親思いの子よ」

涙が止まらなくなりました。