幾米
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偶然、デパートで幾米(ジミ-)がデザインしたこの財布と出会った。
迷わず買った。
漫画やアニメにあまり興味がない私も、幾米の絵は好き。
少し前、「月亮忘記了」という絵本をいただいた。
息子にではなく、私に。
先日、息子を寝かす時この絵本を読んであげた。
知らない言葉の中で、息子はすぐ眠ってしまった。
毎日のように男の子と遊んでいた月が、空に戻る時がきた。
大きくなってしまって、もう男の子の部屋には入れない月に、
男の子が悲しみを抑え
「また傘の下から雨の音を聞きたいですか?」
月は頷いた。
男の子は月の上に座り、傘をさし、
雨の、「ディディダダ」という愉快なメロディを…
息子は眠ったが、私は涙溢れた。
看不見的、是不是就等于不存在?
我看不見イ尓、却依然感到温暖。
ーー幾米
(目に見えないからって、ないとは限らない。
私はあなたが見えないけど、
まだ温もりを感じる)