ドーナツ・イヌ 

今日は、晴れとの予報で、午前は小雨、それから雨は止んだが、分厚い雲に覆われた一日でした。


昨日もそう。ふみと久し振りに高島屋に行ってきた。
高島屋と聞くと、ふみには“髪をチョキンチョキンする”場所のイメージと、“小籠包”のイメージしかないみたい。





ふみの要望でバスを利用して、新宿西口で降りて、歩いて南口のほうへ。
裏側の東急ハンズの入り口から、という道を選んだ。


ビルのガラスの掃除をやっていた。

ふみにも教えたが、わずかの日差しのせいで、ふみはまぶしそう。
「ママ、ふみも見えた?」とふみは聞く。
ふみがこう聞いてくると、大抵見えてない時。
見えてない、聞こえてない時は、ふみはいつも
「ふみも見えた?」「ふみも聞こえた?」という言い方がする。


噂のアメリカからの何とかドーナツ、正式名称がわからない、話はさんざん聞いてる、ふわふわのドーナツみたい。
「ふみ、ドーナツ買って帰ろうか。並ぶの、25分も」。長い行列の先頭に、“只今の待ち時間25分”との看板が。朝早々から、人気ね、よほど。

「やだ。いらない!」
「そうね、25分も立って待ってのドーナツはいらないよね」

しかし気になる。うん、いつか一人で買いに来よう。



昨日ラブちゃんと会って以来、ふみはずっとラブちゃんになりすましてる。
「ママ、おすわりって言って」
久しぶりに会ったラブちゃんは、興奮していて、しっぽは振るわ、ジャンプはするわ、なかなか落ち着いてくれなくて。
「おすわり、おすわり」って何回も言って、やっと前足をいっぱいいっぱい伸ばしてから、座った。ラブちゃんのいつものパターンなんだ。

ラブちゃんとは前回いつ会ったんでしょう、思い出さないぐらい。いつも会ったりしているわけではないけど、ラブちゃんはずっと私のことを覚えてくれてる。
その影響かしら、ふみはラブちゃんが大好き、小さい時はラブちゃんの足を踏みながら、ラブちゃんの耳を引っ張ったりするが、今はちゃんとラブちゃんの伸ばしている足を避けて、ラブちゃんの首やお腹を抱きついて、甘い声で「ラブちゃん〜」と。


「ママ、おすわりって言って」
「おすわり」
「ワン」
「おすわり」
「わん」
「おすわり」
「はい」ふみは床にうつぶせ。
一日中何回もこの繰り返し。


ふみぐらいの時、私も犬が大好きだったらしい。
母の話のよると、近所の一頭の大型犬と仲良くて、私はいつも家のドアから頭を乗り出してその犬の名前を呼ぶ、するとそれまで姿も見えないその犬が、必ずどこから走ってくる。
時たま野良犬たちも連れてくる。犬らは私のホッペに付いてる、さっきまで食べたご飯をペロペロと舐める。
そのため、私は母が作った“糖餅”という黒砂糖の入ってるパイを食べる時、よくわざとどろどろ状態の黒砂糖を口周辺につけてたと母は言う。
野良犬と仲良く、わ〜なんというたくましい少女!


「ふみ、ラブちゃんみたいなワンちゃんを飼うなら、遊ぶだけじゃないのよ。ふみがご飯食べさせてあげるの?お風呂もよ」
「ふみちゃん、しる(する)、しるの」と言って、ふみは手にした四角いおもちゃを私の口に、
「ラブちゃん食べて、パン。ジャムを付けてあげたよ。マーガリンつけてあげるね」と、マーガリンを付ける手付きで、その“パン”の真ん中に付けた。
そしてそのパンを立てて、真ん中のところを私の口に、
「マーガリンつけたよ、食べて」
はははは、いかにもふみ。
ふみはマーガリンをパンと一緒に食べないで、いつも上のマーガリンばかり舐めるのだ。
おかしい。





知り合いが新潟に行って、持ってきてくれたお土産、こしひかりで作ったお米のうどん。
ぷりぷりしてて、とってもおいしい。