舞い落ちた…

夕べから強風。
今日はどこに行こうかな。ずっとうちの中でもよくないし、外じゃいろんなものが飛んできそうだし、
「ふみ、久しぶりに消防博物館に行こうか」
「消防ハツブカン?」(ふみはずっと博物館のことを“はつぶかん”と言って、今は私まで博物館を言おうとする時戸惑う)

久しぶりだから、ふみはしばらく思い出そうとしたようだ。


「行く行く」、何かを思い出したね。


消防博物館は10時からだから、その前にスーパーでお買物。

買い物の間、ふみはずっと、
「消防はつぶかん、まだ開かない?」「消防はつぶかん行こうね」
何回も何回も、まるで壊れたレコードみたい。
元々頭が痛いのに、ますます…


頭痛の原因は外傷。
昨日、流し台の上の棚から蒸し鍋を取り出して、その後、全く警戒無しの状態で、その奥に置いてあった分厚いガラスの蓋の落下に襲われた。

本当に無防備で奇襲され、なかなか味わえない感触。
鈍器だなと思ったが、それが、なにがどうしたのか、しばらくわからなかった。
わからないまま、激痛に耐えられず思わずしゃがんだ。


その時、目の前に転がっている分厚いガラスの蓋を見て、やっと事態の見当が付くって感じだった。


ふみはしばらく私を見てから、恐る恐る近づいて、
「ママだいじょうぶ?」

大丈夫じゃないよ、中丈夫も、小丈夫もないわ、痛ったい〜


この痛み、小学校以来だわ。
下校道に、クラスメートの男の子が意味なく空に向かって、レンガの欠片を全力で投げだした。
高く高く飛び上ったレンガが自由落下して、その鋭角が、なんも知らないで歩いてきた私の頭を直撃した。
激しい痛み、他の同級生に病院に連れて行かれて「切ったほうがいいよ」と先生に言われた髪のことを、傷口の皮膚と勘違いした時の恐怖、母親が慌ててやって来るまでの寂しさ、小学校5年間の僅かの記憶の中の一頁になった。その男の子の名前も。とっても大人しく無口な子で、初めてハシャイだのかもしれないのに、このショックでますます大人しくなった。
不運だね。私も彼も。





今回は幸い血は出なかったが、小さいコブができた(凹んだよりはましだ)。


私って、やっぱり不注意だね。ふみもそう感じてるに違いないわ。




買ったものをうちに下ろして、その足で消防博物館へ。

早足なのは、10時に出てくるカラクリ時計に間に合うようにであった。
そこにカラクリ時計があるのは知ってるが、ふみと通る時なかなかタイミング合わなくて、ふみはまだ見たことがないんだ。


一人、さらに二人、また三人の人形が順番に出てきて、動きもあって演奏をしてくれる。
ふみはさほど喜ぶ様子もなく淡々と見てた。


ラクリ時計はわりと好き。銀座と浅草にもあって見てた。



模型のような消防車に何回も乗って、赤色灯を点け、サイレンを鳴らし、「ママみてママみて、ママふみちゃんを見てた?」
はいはい。



以前と違って、アニメもじっと見てた。
小さい兄弟が親の言うこと聞かず、勝手に花火をやって、火事に至った物語だった。
最近ふみはドラマ、特に会話の場面を見たりすることがしばしば。
これまで興味がなかったけど。やっぱり話がわからない時期は見てても面白くないでしょうね。


うちに帰って、鏡の前でコートを脱いで、水色の今日のセータだが、やや大きく開いてる襟から、左右対称に首あたりに貼ってある湿布がはっきりと見える!!
なによこれは!まだご老人じゃないあたしが、こんな湿布姿で\(◎o◎)/!


「ふみ!言って!これからは教えてね。ママ消防はつぶかんの中ずっとこの格好だったのね、恥ずかしいよ…」
「…」

ただでさえぼーっとしているのに、頭が衝撃(よい意味のではなく)を受け、ますます危ない。誰か、助けてぇ〜




石和から白ワインを買ってきた。
白ワインは好まないけど、籠に入ってる葡萄の模様の瓶が面白いから買ったようなもの。
花瓶として使いたかった。





パパが(!)買ってきた植木鉢のシクラメン。一つ摘んでふみにあげた。

喜んで、ふみ、お風呂に入れた。
ふみ、よく研究している温泉の本の中の“バラ風呂”がずっと気になってるもんね。


明日は旧暦一月十五。日本では「女正月」とも言うらしいけど、中国では「正月十五」と言う(そのままじゃん)。
お団子を食べる。お団子の具はいろいろ、木の実だったり、餡子だったり、茹でたり、揚げたり。お団子を食べて、お正月の一連行事もこれで円満終了。


明日、お団子作ってみようかな。頑張れ!