ご褒美

毎回ふみを迎えに行って、保育園の玄関に出た途端、ふみは必ず満面の笑みで、
「ママご褒美は?」


ご褒美ね。なにを褒美するのかわからないが、とにかく何かは用意する。
小さいお菓子だったり、チョコボールだったり。(ちなみにパパの場合は決まってカマンベールチーズ一切れ)

するとふみは幸せそうな顔で“ご褒美”を食べ、もうないと確認してから、
「ママ抱っこ」とおねだり始まる。

「え?ご褒美食べたのに?歩いてよ」

ーーいつものやりとり。


でもふみはすぐ大通りの車両に目に行く。
「ママ、トラッククレーンだね、長いね、曲がりきれるかな」
「救急車だね、けが人いるかな、どこかな」

……


この道、一年近く歩いたね。あと一週間あまりで元の保育園に戻るね、もう耐震工事が終わったから。
この道は、長くて遠いけど、楽しかったねふみ。いろんなお店があって、いろんな車が見えて、いろんな通行人もいて、楽しかったね。夏は朝昇って来る太陽に向かって、夕方は西日でつらかったけどね。冬の寒い朝は太陽になかなか照らしてもらえなくて、凍るんじゃないかと思ったりしたね。
でもふみは雨にも風にも、暑さにも寒さにも負けずで頑張ってママと歩いてたね。

一年近く、ふみの足腰がだいぶ丈夫になり、地下鉄乗らないでよく大人並に歩いたね。


褒めてあげるふみちゃん、あなたは偉い!



今日も冷たい雨がふったりやんだりの一日だった。最高気温は7.5℃。
迎えに行ってふみに、
「早くしてね、外、雨降って来たよ」と言ったら、
「雨?ご褒美も濡れちゃうね」とふみはニコニコ。いかにも心配していなく、ただご褒美の話題を出したいのがバレバレ。



昨日から、ふみはなぜか、
「いばらきけ〜ん、いばらきけ〜ん」と、その茨城県の語尾の“けん”を上げ、リズムよく言うの。
またお笑い芸人の何かのギャグ?テレビをあまり見ていないから、わからないけど。保育園の子が言ってたでしょうね。


帰り道にそれを思い出し(リズムよくてなかなか面白い)、思わず「いばらきけ〜ん、いばらきけ〜ん」と口にだした。

ふみも「いばらきけ〜ん」と笑いながら言う。
「とちぎけ〜ん、とちぎけ〜ん」と私は負けていられず。
「…、…、おんせ〜ん、おんせ〜ん」とふみが。
温泉っか、面白い面白い!しかも語尾の発音が合ってるし。




明日も雨降ったりやんだりの一日だそうだ。




保育園の小さい池に、この謎の物体を発見。主人に聞いたら、蛙の卵だと、びっくり!!



保育園のホールに飾ってあるお雛様。