赤い傘

雨の一日、最高気温は12℃。肌寒いです。予報だとこれから風が強まり、春の嵐になるだとか。


午前、雨が強くなる前に、ふみとスーパーにお買物へ出かけました。

今日はふみが自分で傘をさして歩きました。今まで雨の日はよく雨帽子をかぶり、私の傘を下で手を繋いで歩きますけどね。


ふみは慎重に歩きながら、「車来てない?」と、後ろで歩いてるわたしに訊ねるのです。


雨の中の一枚の真っ赤な落ち葉。



わたしの今日の真っ赤な傘は、最近買ったものです。

傘が大好きです。日傘も雨傘も。
今まで和風柄のが好みでしたが、急に真っ赤な雨傘に惹かれてならないのです。

この前デパートで、ブランド品の傘が広告品として安く売っていて、この傘を一目惚れして、買いました。
ブランド品がほとんが認識できないわたしは、当然メーカーで選ぶではなく、色に一目惚れでした。
深い赤とか、厚みのある赤などではなく、そのみずみずしい赤を気に入ったのです。


小学校の時、南方にいる叔父が姉とわたしに傘を送ってきたのです。
当時はまだ珍しい折り畳み式の傘でした。
わたしのは赤い上に白い水玉模様のでした。


まだ油紙の蛇の目傘を使う子もいる中で、その赤い生地に白い水玉の折り畳み傘は、目立ってました。
休憩時間に、トイレに行くのにわたしの傘を借りて行く子がよくいました。
梅雨のない故郷の夏に、貴重な雨天が待ち遠しいわたしでした。

その時からかしら、いつもきれいな傘を意識するようになったのは。



保育園のふみより一つ下のK君のママと会いました。

K君のママは、大学を卒業するまでずっと陸上部だったそうで、なるほどの抜群なスタイルと元気さです。
いつもハーフズボンとパーカーの姿で、その、歩くというより、軽やかに跳ねているような歩き方は、とっても若々しく素敵です。
K君の送り迎えの時間帯はふみと同じなので、よく会います。

最近のK君のママは、急に、花柄のスカートと細身のジャケット、それにハイヒールという服装になっています。
最初会った日は、思わず「わ〜今日はきれいね」と言ったわたしに、K君のママは、「いえいえいえ」と照れてました。

短かった髪もいつの間にか伸びていて、別人のようでした。

すれ違ってからふみは、「K君のママは、今日スカート履いてるね」とさりげなく一言。
え?! … ちゃんと見てるんだねと、わたしはやや驚きました。


今日K君のママと会って、「最近なんか雰囲気が変わりましたね、とてもステキです」とわたしは言いましたら、
「いえいえ。そんな。Kなんですよ。最近うちのKちゃんが、ママもっときれいな服着てよ、ママスカート履いてよとかって言うの。びっくりしちゃって、男の子のくせにね。でもさすが息子に言われると、気をつけないとねと思って…」
「子供は案外見てるみたいね。この前ふみが、K君のママ今日スカートだねって言って、わたしもびっくりしました」
「え?!本当に?」と、K君のママは手で口をふさいで、目を丸くした。

「じゃね」と言って、また跳ねるように去ったK君のママの後ろ姿を見て、スカートでも、ハーフズボンでも、どっちもお似合いで、ステキよと思います。


保育園の保護者懇談会がありました。
保護者全員の集会には、最後の少ししか間に合いませんでしたが、ふみの組の懇談会には最初から参加しました。


初めは、一人ずつ自分の子の自慢話をするよう求められました。
輪になって座っている私たち保護者は子供の名前カードを一枚ずつ引き、自分の子の名前を当たった人は発言するという番です。


「うちのUは、6月にもう4歳になります。本人は4歳になったらドラえもんになるとずっと言っています。私は今、4歳になった日にUはどんなもの出してくれるのかなって、楽しみにしています」と、U君のママが言いました。

「うちのT・Aは三人兄弟なので、常にどうやったら親に目を向けてもらえるのを研究しているみたいです。最近は笑いを取ることに夢中で、モノマネや、変顔が得意です。T・Aの機嫌のいい時に、どうぞ皆さんは声かけてみて下さい、やってくれると思います」とT・A君のママが。

「うちのNは、とにかくパパが大好きで、一生懸命パパの世話をしようといつも頑張っています。返って面倒になることが多いですが…」と、Nちゃんのママです。


「ふみは3歳過ぎるとだいぶ男の子らしくなってきて、お買物の時はよく重いものを持ってくれるし、自分の大好きな食べ物も、ママ一口あげるよと本当に食べさせてくれます。よくママだいじょうぶ?と心配してくれたり、主人よりわたしに優しいんです」とわたしは(^_-)。
(マイナス思考がちの私より遥かに前向きだし、よく励ましてくれるし、いつも大好きだと言ってくれて…などなど、まだまだ自慢は数えきれないほどあるよ〜。みんなもそうでしょうね)


次はみんなのお悩みを発言するコーナー。
Sちゃんのパパは
「あの、Sの髪がだいぶ伸びてきて、私は短くしたほうがいいと思って、かみさんが伸ばした方がいいと。なにしろうちかみさんが怖いから、私もなんにも言えないけど。でも見ててもうっとうしいから、先生、いくら女の子でも、この年齢だとまだ短いほうがいいでしょう?どうかみさんを説得したらいいかね」と。

「そうね、お父さんとしては短いのが便利だと思って、お母さんとしては女の子だから髪を伸ばしてあげたいものね?う…ん、あ、6月7月からはプールが始まるのですから、長い髪はやはり乾きにくいし…」
「そうですか、それはよかった、そうかみさんに伝えますよ、ははは」とSちゃんのパパが嬉しそう。

「Sちゃんは偉いですよ、ご飯の時なんか、必ず自分の分を全部食べるようと頑張るの。私たちは、Sちゃん、無理しなくていいよ、残していいよと言っても、いいえ全部食べますと最後まで一人テーブルに残って頑張って食べるんですよ」と先生が言ったら、
「あ、うちはなにしろかみさんが厳しいから」とSちゃんのパパが。
みんな笑いました。


「私の帰宅は遅いから、Eはもうご飯済んだのに、私のそばに座って付き合ってまた食べます。私が飲んだりするからだらだらとどうしても1、2時間かかってしまうけど、Eはずっとそばにいて食べたり、テレビを見たりして、テレビを消せばいいでしょうけど、一日仕事だったから、せめて夜はゆっくりテレビを見たいから…」Eちゃんのパパです。
夕飯のあとまたお父さんに付き合って遅くまで食べるのですか、なるほど、そのためかどうか知りませんが、Eはとおに100㌢超えた長身の女の子です。


わたしの“悩み”はふみがお野菜を全然食べないことです。

「3歳児の脳は、もう大人の脳の80%の量になっています。つまりもう大人とそんなに変わらないです。ただ部分と部分の繋ぎはまだ発達中のため、いろんなことまだ安定していないんです。味覚もその中の一つです。
今までおいしいと思ったものが急にダメになり、逆に食べれないものを急に美味しくなったりするのは、この年齢の特徴です。
気持ちもそうです、自立したい自立したいという気持ちが芽生え一方、まだ甘えたい気持ちも強く、常に揺れている感じです。だから焦らず、もう少し見守っていたほうが…」
と先生が。

なるほどね。



女の子は漢字に興味を持ち、中にもういろんな字が読めるようになってる子もいます。
女の子はおしゃれに関心を持つようになって、保育園でも鏡の前に髪型を研究したりするそうです。
女の子はよく家事手伝いや、パパの世話をするそうです。

へぇ〜女の子は3歳になるとこうなんですか〜


朝食はパパが作る、夕飯はママが作るというような家庭も多いようです。


懇談会、面白かったわ〜



よそのおうちの子育てを聞いて、いろいろと考えさせました。



子供たちが公園で遊んでる時、飛んできた蜂が危ないと思い、先生は慌てて踏んでつぶしたのです。
するとふみが、「どうして殺したの?」と先生に何回も聞いたそうです。
先生は、子供の前で、悪いことをしてしまったなと思い、子供たちと蜂を“埋葬”し、“お墓”を作りました。
ふみは蜂のお墓の前で、お得意の般若心経を披露したそうです。