シャネル

今日はお休み。

ふみを保育園に入れてから、ポメラを持って駅の喫茶店でものを書く。


この喫茶店、いつも冷房をジャンジャンとかけて、長く座れないが、この頃、だいぶ適温にしてくれている。

お客様から苦情があったのか、店員さんが体調を崩したのか。


夕べ、ココ・シャネルの人生を描く番組を見ました。

ブランドに対する知識はゼロに近いわたしでも、シャネルの名前ぐらいは知っていた。

けどココ・シャネルの歩んだ人生を知ったのは、これが初めて。
何か心が打たれるものを感じた。

№5の香水がどうやって作りだされたのかを知って、そうだ、シャネルの№5の香水を買おうととっさに思った。


香水好きなわたしは、なかなか外国の香水に慣れなくて、今年、知人を通してクロエの香水を知り、好きになったけれど、そのほかはまだない。


昼に電車に乗って新宿のデパートへ。

シャネルコーナーは当然のように目立つ場所にあった。

店員さんに№5の香水をカードにスプレーしてもらい、わたしはそのカードを鼻の前に持って来た。


うーん、これはこれは、あかんわ。
むせるほどの、古くなったベビーパウダーをきつくした、って感じの香り(?)が…


親切な店員さんが、この№5を淡くしたタイプのをだしてくれたが、う−ん、これもやっぱり、無理だわ。

わたし、やっぱり外国の香水は合わないわ。


わたしにはシャネルは、売り場の中にいるのが一番いいのかもね。



帰りの電車の中で、駅に着くのを待ってるかのように男の人がドアの前に立ってる。
一人年配の女性がそっと席から立ちあがって、彼の隣に立った。

男の人が振り向いて、「まだ座ってていいのに、でもなんでここで降りるのがわかったの?駅名も言ってないのに」と、その年配の女性に向かって、にこにこして聞いた。
「だって見つめられたもん、さっき、あ、降りるんだなとわかったの」と年配の女性は微笑んで答えた。

年配の男性、この時、別の席から立ち上がって近づいて、
「なんでここで降りるとわかった?」と年配の女性が微笑んで聞く。

「お前が動いたからよ」と年配の男性がニヤニヤして答える。

はははは、と三人一緒に笑う。


別々の相席に座っていた田舎から上京した両親とその東京で暮らしてる子供でしょう。

気が付いたら、三人の後ろ姿が消えるまで、じーっと見ているわたしがいる。


両親と一緒にいた最後は、いつだったんでしょうか。


蟋蟀の鳴き声が聞こえ、朝晩はだいぶ涼しくなっているこの頃。