オータムタム

区のカメラマンが撮った運動会の写真ができたので、保育園の玄関で展示している。
ほしい写真の番号をメモして、注文できる。


ふみに、「ママここにいるから、ふみちゃん自分で荷物をお部屋におろしてからまた来て。ママはずっとここにいるから」と言って、ふみは素直に廊下を曲がって奥へ行った。


写真はたくさんあるが、本園と分園の全員分ですから、一人あたり写ってるのは限られてる。1ページ1ページゆっくり探してる時、泣き声が聞こえた。
男の子が号泣して走って近づいてる。ちょっとふみの声に似てるけど(号泣はもうほどんとないから、号泣の時はどんな声だっけ)。


角を曲がって走ってきたのは、ふみだった。
顔中涙でごぢゃごぢゃ、わたしを見たらすぐ抱きついてきた。
どうもふみはわたしが黙って帰っちゃったと急に思いこんだみたい。


「行かないよ、ふみに黙ってなんかは。約束したんでしょう」とふみを抱きあげると、ふみはわたしの肩に顔を埋めて、「だってママがいい、ママがいい」と小さい声で言う。

かわいいふみよ。


ずっと抱っこしてあやしたら、ふみは泣きやんだ。


K君の祖母がふみに、「あら、どうしたの?泣かない泣かない。Kもお部屋に入ったよ。一緒に遊ぼう」とやさしく声をかけて下さって、
「K君と遊ばない!K君、意地悪ばっかりするから!」とふみは顔をあげて言った。

ちょっとぉ〜なにも今そういうことを言わなくていいのに、K君のおばあちゃんがかわいそうじゃない。
K君がお友達と喧嘩する場面、わたしも何回か目撃した。K君のママ言うには、K君うち男の子何人もいて、日ごろ激しい喧嘩してるだとか。


でも運動会の時は、K君、お菓子をわざわざわたしとふみのところまで持ってきて、
「お菓子いかが?」ととても丁寧だったよ。


K君の祖母はふみの話を聞いて、「そう?Kは意地悪ばかりするの?そうだろうね、悪いことばかりするでしょう」と、ふみに言った。


こりゃたいへん。うちに帰ったらK君のママを叱るんじゃないかな、そうしたらK君のママはK君を叱る(場合によって叩く)じゃないかな。


「そんなことないです、そんなことないです。ふみ、勝手なこと言うんじゃないよ」とわたしはK君の祖母に言いながら、その場からふみを即連行、これ以上いるとまた何を言い出すか。


保育園から出て、眼科へ向かった。
まだ早いので受付の女性がお掃除をしてる。

出てきて隣りの喫茶店ジャスミンティーを。

昨日も今日も18℃で、暖かい。


目は、ほぼ完治。念のため、また点眼薬くれた。
なんだか軽く済んで、信じられないほど。


この前ふみを迎えに行った時、ふみは珍しくMちゃんと、おままごとをやってた。
昼寝の時ふみにたびたびお布団から押し出されるMちゃんは、エプロンをつけて、なんやら一生懸命“お料理”をしてる。
聞いたら、Mちゃんがお母さんで、ふみがお父さんだって。
Mお母さんが一生懸命お料理をしてる時、ふみお父さんは、のんびりと木の湯呑で“紅茶”を飲んでる。

へぇ〜仲良く遊べるじゃない、よかったよかった。


「ふみ、またMちゃんをお布団から押し出してるの?」とふみに聞いたら、
「Mちゃんもうお布団に入って来ないよ」とふみが。

そうか、ここのところ暖かいもんね。


エプロン姿のちいちゃいMちゃん、とてもかわいかった。


帰り道で、Sちゃん父娘と会った。
本当によく会うね。

Sちゃんは遠くから「ふみ君のママ〜」とわたしに向かって走り出した。近づいた時、Sちゃんはもう咳こんできた。走るから〜

「ふ、ふみ君のママ、ば、ば、ばなな虫を見せてあげようか」とSちゃんはしょってるリュックをおろして言った。
「バナナ虫?本当?見たい見たい」(本当は、少しだけ見たい、かな)。虫が苦手なんだ。Sちゃんは虫が大好きのようだ。秋に死んだ蝉を大事そうに拾ったり、ふみに黄金虫をプレゼントしたり…。えらい(-_-)


Sちゃんはリュックのファスナーを開けて、中からプラスチックの小さい箱を取り出して、いた!バナナ虫、生きてる。初めて本物を見たわたし。


本当だ、バナナみたい。きれいだわ。こう見えても小さい時は平気でバッタやカマキリを捕ってましたよ。だからこう言った系の昆虫はいくらかOK。


「バナナ虫って、なにを食べるんですか?」と、歩いて付いてきたSちゃんのパパに聞いた。
「さあ、葉っぱの上にいたから、う…ん、何を食べるのでしょうね」とSちゃんのカメラマンのパパは考えながら言った。
「あのね、葉っぱを食べるのよ」とSちゃんが。

そうね、そうでしょうね。葉っぱの上にいたんだもん。


Sちゃんは素直できれいな女の子。同じ女の子でも、Nちゃんならまた感じが違う。
「ね、ふみ君のママ、ちょっと見せて」と言ってくるNちゃんは、いつもわたしの服や、イヤリングなどをチェックしてる。

「今日の耳のこれ、きれいね」と言われる時、ありがとうねって喜ぶだけではダメよ、
Nちゃんは自分も褒めてほしい時でござる。
「Nちゃんこそ、この髪につけてるピン、きれいね、かわいいかわいい」
「どれ?」とNちゃんは大体さりげなさを装う。
「これ、このにゃんこ、かわいいね」
「マリンちゃんと言うのよ、このにゃんこは」。

マリン?このキャラクターが?名前が付いてるんだ。これは失敬。




夕方、ふみを連れて念願の新型インフルエンザワクチン予防接種を受けた。
小さい子だから、二回も受けなきゃならない。けど、この二回目はいつになるのかは、ワクチンの入荷次第。まだまったく読めない状態。
12月に入ったら、まめに問い合わせしてくださいと先生が。


ふみはまったく泣かなかった。
ふみが頑張ったより、このワクチンは季節性インフルエンザよりずっと痛くないみたい、
泣いた子一人もいなかった。ほほほ


小児科から出て、また保育園に戻った。「オータムタム」という園児たちの作品展を見に。

ふみのグループが作った「カブト虫の森」。

どんぐりや枝や枯葉はみんな子供たちが拾ってきたもの。


これは?森に入れない巨大なかぶと虫だ。



年長組が作ったロボット。

立派立派。


これは、ふみたちのすみれ組が作った「おばけの森」だって。


保護者も作品を出したりしてる。絵など本格的で、感心するばかり。
去年はQ君のママの漫画家のKさんも出したが、今年は見当たらなかった。


Sちゃんのカメラマンのパパの作品。

Sちゃんうちのペットらしい。かわいい。

このクリスマスカードは、あたしの作品。
この前お迎えに行った時、先生に言われてほかの保護者を一緒に小さい椅子に座ってしたの。


素朴でいいんじゃない。しかし下手だな(+o+)



明日は、ふみを連れてバスハイキングなんだ。朝早いからそろそろ寝ないと。