ごきげんよう

昨日一日冷た〜い雨でした。気温は10度にも届かなかったですが、
今日は晴れで、19度まで昇って、ぽかぽか陽気の一日です。


午前、ふみとコートも着ず、わたしはセーターで、ふみにジャケット一枚にして、出かけた。

久しぶりに知人と会う約束を、2、3日前に急にお電話いただいて、決めたのです。

市ヶ谷から歩いてすぐの郵便局の前を待ち合わせにしたので、ふみと電車で市ヶ谷に行くことにした。
乗った電車はなかなか発車しなくて、ふみは「また人身事故かな」と心配そうに言った。
年末に近い最近は、電車でも地下鉄でも、人身事故がやたらと多くて、ついこの前も、ふみと最寄りの電車駅に行ったら、遠くからもう人が立って、「電車は人身事故で動きません、どうぞ地下鉄を利用してください」と大声で誘導していた。


人身事故って、ほとんど飛び降りと考えていいと聞いたことがあって、年末に向かって…。
切ないですね。なくなった方も、そのご家族も、足を止められた乗客も。
なんとかならないのでしょうかね、この世の中は。


しばらく待ってたら、電車がやっと動いた。


市ヶ谷に着いて、橋の上から堀を眺めると、気持ちいいーー




知人が郵便局の横に立っていらっしゃった。
「あら〜どうもごきげんよう。お元気でしたか」と、お嬢さま出身の知人は、
いつお会いしても素敵です。
きれいで優しくてお洒落です。

今日も可愛らしい花模様のプローチや、黒の網手袋など、女性らしくて上品。
60代のSさんを、わたしは好きです。そういう齢の取り方に憧れます。
Sさんのファンは多いようです。わたしもファンの一人(ファンの中、男性の方が圧倒的に多い)。


ふみはSさんと初対面だが、すぐ懐いた。
子供って、優しくてきれいな人に好感を持ちやすいことは、決まっているようです。

「まあ〜こんなに大きくなられて、さあ、まいりましょう」とSさんが。
「まいりましょう」とふみはSさんの真似をする。


靖国神社の黄葉はまだ枝に残ってた。

「わたくし、よくここで銀杏を拾うのよ」とSさんが。
この辺のホームレスの方は、銀杏をダンボールいっぱいまで拾って、どこかに売るのだとか。
Sさんは「ホームレスの方がいらしてね…」と、丁寧な言葉遣いは永遠に変わらないものです。


ずっと歩いて、北の丸公園に着いた。
武道館のすぐそばで、わたしは初めて。
武道館でグレイのコンサートやるみたいで、午後4時の開場なのに、もう行列してる。
「チケットを譲って下さい」と書いてる紙を黙々と胸あたりに持って立ってる女性も何人かいた。

「グレイ、…、あなたご存じ?わたくしは全然」と、Sさんは大きい看板に興味津々のようだ。


北の丸公園


お天気に恵まれ、なんといういい気持ちの空。


Sさんはふみへのプレゼントの絵本を取り出し、ふみと一緒に読んだ。


水を発見してふみは、すぐ走って行った。



この盛り上がってる土は、モグラの仕業だそうです。



走って走って、走りまわったふみは、いつもの「一休み」を。

髪まで草や枯葉だらけだけど。




吉田茂銅像


以前はこの銅像の周りはこんなにきれいではなかったそうで、麻生氏が総理大臣になった途端、即工事をやって、銅像の周辺をきれいな芝生にした、との話です。


お昼はおそばを。

小さい蕎麦屋だが、タモリなどの有名人もよく来るというお蕎麦屋だそうで、今日はそういった系の人は見かけなかった。

おそばは、なかなかおいしい。


おそばのあとまた喫茶店へ。
Sさんといろいろお話をした。

一番大切な人を亡くしたSさんは、ショックで、立ち直れなくて、入院までして、今やっとこうして少しずつ人に会えるようになって…。
お話をされる時も、何回か涙が。

知人のTさん(Sさんの男性ファン)がSさんのことがとっても心配で、会いたがっている、そう伝えたら、
今は、まだ親戚の電話にも出たくない状態だから、
「わたくしの未熟さをお許しください、そうお伝えください」とSさんが。


Tさんは、ずっと半分冗談で、「どうも僕は嫌われてるみたい。心当たりないけどなあ」と言う。
かわいそうに。


でも、元気そうな、相変わらずきれいなSさんと会えて、本当によかったです。
ふみにいろいろプレゼントを下さって、
二軒ごちそうをして下さって、
おまけにパンまで買って下さって、

ありがとう。
やっぱり、憧れちゃいます、Sさん。